聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第18章~時間の概念(1)

ねえ、ママ、ヒプノで洪水の過去世を見たときに、
今のママがメッセージを伝える場面があったでしょ?

女の子は、ママの姿は見えなかったけど声だけは聞こえていた場面。

「うん」

それって、その女の子にとっては、「未来の自分」からのメッセージってこと?

ママはニコニコ笑いながら、

「不思議でしょ?

今の自分が過去の自分に話しかけるとか、

逆に、今の自分が未来の自分からアドバイスをもらうとか」と言った。

そして、急に真面目な顔になると、こう言った。

「あのね、ママも良く理解できてないんだけど、過去世って、
実は過去じゃないんだって」

???・・・・・。

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第18章~時間の概念(2)

木内 鶴彦さんという彗星捜索家の方の話。

22歳の時に臨死体験をするのだが、
肉体を離れて、意識だけの存在になると、 時間や空間の制限なく自由にどこへでも行けることに気付き、 好奇心の趣くまま、いろんなことを試す。

たとえば?

「え~っとね、千年前のある神社へ行って、その神社を建設している人に乗り移り、

柱に”鶴”という字(自分の名前)を書かせたんだって」

ん? 何のために?

「証拠を残しておいて、後で、確かめようと思ったんだって」

後に実際に確かめに行ったらしい。

ちゃんと字は残っていた。

神主さんに、事情を話したら、

「そうでしたか? これで、ようやく、謎が解けました。
私たちも、どうして、突然、鶴という漢字が出てきたのか、ずっと、不思議に思っていたのです」 って言われたらしいよ。

自分の子供の頃へも行ってみる。

「子供の頃、川原へ降りていく道を歩いていたら、突然、”危ない!”という声が聞こえて、

反射的に、前を歩いていたお姉さんの背中をボ-ンと押して・・・・

直後に大きな岩が落ちてきたんだって。

その声のおかげで助かったんだけど、その声の主が誰だったのか見に行ったんだって」

「行く」というより、「あそこに行きたい!」と思った瞬間に、その場所にテレポートすることができるのだとか。

そしたら?

「小さい彼がお姉さんと一緒に歩いていて、そろそろ声のしたあたりに来たぞ、と思って見てるんだけど、誰も出てこない。

で、とうとう、その大きな岩が落ちてくる場面まで来てしまって、
思わず、”危ない!”って叫んじゃうの。

そしたら、小さい時の自分がこっちを振り返ったんだって」

つまり、声の主は自分?

「そう! 信じられる?エフちゃん」

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第18章~時間の概念(3)

ママが仲間達と勉強会をやっていた時にも、「時間を超越」した出来事は、よくあった。

例えば、高次の存在と繋がってアドバイスをもらうとき。

ハイヤーセルフさん、お願いします、といっても、実際には違う存在が 出てきたりすることがある。

質問に答えるべく、必要な波動に繋がるらしいのだが、

ある時、ママが疑問に思って、

「あの~、私たちが何を質問するのか、あらかじめわかっているのですか?」と聞いたら、

そうだ、という答えが返ってきた。

そればかりか、その都度、勉強会に誰が参加するのか、そこでどんな展開になるのかまで 、全部わかっているようだった。

「これから起こる出来事を先にわかっている」といえば、そういうことになるのだけれど・・・・・


「実際は、時間は、過去、現在、未来、という直線ではないらしい」

と、ママは言った。

そうなの?

「多分、同時存在してる」

そして、ママが小学生のときに読んだ本の話をしてくれた。

「『5次元世界の冒険』っていうの。

学校の図書館で借りて、家に帰るとすぐに読んだの。

今でも良く覚えてる」

本のなかに5次元の説明があった。

スカートの裾の両端を両手で持って、ピ~ンと張る。

3次元では、左手から右手まで裾伝いに歩いて移動する。

ところが、左手と右手を一瞬パッと合わせると、瞬間移動が可能になる。

これが、5次元の世界。

ママは、その時着ていたセーラ服のスカートの両端を持って、実際にやってみたんだって。

なんて、不思議・・・・。

「驚きと感動だった」と、ママは、そのときを懐かしむように言った。

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第18章~時間の概念(4)

それから、ママが小学校3年か4年生のとき。

何気なく見ていたテレビドラマで、何故か「はっ」としたときがあったんだって。

「確か、4つの世界の話だったと思う。

例えば、AさんとBさんという友達同士がいて、

Aさんだけが存在する世界、
Bさんだけが存在する世界、
AさんとBさんが両方とも存在する世界、
AさんもBさんも存在しない世界」

ママは、そのドラマに釘付けになった。

そして、子供心に何となく、それは本当のことじゃないかと思ったそう。

魂は全ての真実を知っている。

だから、真実の片鱗に触れることがあると、このように、「はっ」とするのかもしれない。

ただ、顕在意識ではその理由を理解できていないので、 「何となく」で片付けてしまう・・・。

ふうん。
じゃあ、本とか、テレビとか、映画とか、理由はわからないけど、 何故か心を動かされるときって、自分の魂の部分で感じてるってこと?

「可能性はあるよね~。

肉体をもつと前世の記憶とかは忘れちゃうけど、潜在意識の奥深くにはちゃんと記憶があるわけだから、 何かのきっかけで、その記憶が掘り起こされるのかも。

今生だって、ある曲を聞くと、昔付き合ってた人のことを思い出す、とかあるじゃない?

それと同じで、何かをきっかけとして、自分の過去世の記憶に繋がるんだけど、 顕在意識では、それを認識できないから、

”なんでだろう、この国の風景を見ると何故か懐かしい”とか、

そんな風に思っちゃうのかもね」

とすると、ママが、ドラマの4つの世界に「はっ」としたのも、すでに自分が知っていることだった からかもしれない。

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第18章~時間の概念(5)

ママ、そうすると、私たちは4つの世界に住んでるの?

今は、ママと私が一緒にいるけど、ママだけが存在する世界とか、

二人とも存在しない世界とかもあるってこと?

「う~ん・・・・・」

ママは、ちょっと困った顔をした。

そして、

「もしかすると、4つどころじゃないのかも・・・・」と言った。

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第18章~時間の概念(6)

「あのね、最初は、時間って、直線(過去、現在、未来)ではないのかも・・・と思ったの。

ヒプノセラピーをやリ始めて、回数を重ねるごとに、とても疑問に思うことがあって・・・」

ああ、それ、覚えてる。

ママがある日、こう言ったんだ。

「ねえ、エフちゃん、どうしてもわからないことがあるの。

ヒプノで幼児期退行とかやるでしょ?

そうすると、本人に変化が起きるのは分かるんだけど、その場面に出てきた人も 変わるのは、何故かなあ?」って。

例えば、ママの知り合いで、幼児期退行を何回もやったTさん。

お母さんとの葛藤を長年抱えていた。

気性の激しいお母さんから、かなりひどい仕打ちを受けて育ったのだ。

大人になった今も、お母さんは、ことあるごとにTさんを呼びつけては、言いたい放題、やりたい放題。

Tさんを振り回している。

最初の3回くらいは、退行の度に、つらい場面が出てきた。

聞いているママの方が思わず涙ぐみそうになるほど。

退行でよくやるように、

「お母さんに言いたいことを言ってみましょう」と促しても、

Tさんは、
「こんな人、何を言っても駄目よ!」
と、吐き捨てるように言っていた。

何を言っても無駄。

Tさんはずっとずっと、そうやって我慢して生きてきたのだと思う。

つらい場面を見ては感情を解放する、それを繰り返した。

そして、4回目か5回目のセッションのとき。

この日もつらい場面だったが、ママは思い切ってこう言った。

「お母さんはなぜ、そんなことをするのでしょうね。今のあなたにはお母さんの気持ち感じることができますよ」

催眠下では自分以外の人の感情もわかる。

と、Tさんが意外なことを言った。

「ああ・・・・、この人も寂しかったんだ・・・・」

子供はいくつになっても、親のことを「親」という存在で見てしまう。

「親なんだから、こうあるべき」
「親のくせに、こんなことをするなんて」

このように、「子供である自分」に対する、「親としての態度」にのみ固執しがち。

でも、親だってひとりの人間。

子供を持った途端に、完璧な人格が備わるわけではない。

生い立ちも影響するし、
子供を育てる家庭環境の中においても、悩みや葛藤があることだろう。

親にとっても、その人生は常に「学びの場」なのだから。

Tさんはこの日、「親」という枠をはずして、お母さんを見た。

そして・・・・。

次から次へと女性の影がちらつくお父さんに対して、 言いようのない寂しさと苛立ちに襲われているお母さんの気持ちを、初めて「理解」した。

「不思議なのは、その後なの」

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第18章~時間の概念(7)

2週間後、Tさんから連絡がきた。

「ねえ、どうなっちゃったんだろう!」って。

興奮した声で。

「何十年間も自己中心的に振舞ってきたお母さんが、突然、変わり始めたんだって」

どんな風に?

Tさんが手がけている仕事の、運転資金を心配してくれたのだという。

この不況の折、大丈夫なの?って。

Tさん曰く、

「こんなこと、有り得ない!」

今までは、お金の相談などしようものなら、「とんでもない!」と怒鳴り散らされるのがオチ。

我儘なお母さんは、Tさんを散々振り回すことはあっても、Tさんのために、と思いやりをかけてくれることなど 一度だってなかったのだという。

「信じられない」

Tさんはそう言っていたが、その後も月1回のペースでセッションを続けるうちに、 お母さんのTさんに対する言葉や態度は少しずつ温かみを帯びてきた。

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第18章~時間の概念(8)

もちろん、Tさんのお母さんに対する気持ちが変わったことも起因しているとは思うの」と、ママは言った。

「”以心伝心”っていう言葉があるでしょう?

自分が好意を持っている相手は、向こうも自分に対して 好意を持っている、

自分が嫌いな相手は、向こうも同じ様に自分を嫌だなと 思ってたりするものだけど、

そういうのって、言葉にしなくても、何ていうのかな、”思い”って、伝わるんだよね」

だから、Tさんのお母さんに対する思いが変わると、それが波動で伝わって、 お母さんのTさんに対する態度が変わることは考えられる。

「でもね、それだけじゃないような気がするの。

まるで、お母さんは、Tさんのセッションの中に一緒に登場してたのかなと 思えるくらいに、その日を境に急に変わり始めたんだよね」

ママには、なんだか、スカートの裾を両手に持って、ぱっと手を合わせて、 過去に戻り、そして、両手を広げて、再び「今」に戻ってきたかのように思えて仕方がない。

ああ、そうか!

つまり、手を合わせた瞬間に、Tさんとお母さんは時間を遡って、過去のその場面に実際に戻っていたかも、ってことだよね?

「うん。お母さんはTさんの言葉を聞いて、すごく癒されたんじゃないかと思うの。

”お母さんも寂しかったんだね”って、そんな風に自分の気持ちをわかってもらえたら、 それだけで心がほどけるじゃない?」

ということは・・・・?

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第18章~時間の概念(9)

ママは、巻尺 (メジャー)を持ってきた。

「見て、見て、エフちゃん、この巻尺の50cmのところが、現在とするでしょ?

仮に10cmの所が過去、100cmのところが未来だとする。

ママたちは、人生を0から出発して、10cmを通過し、今は50cmのところにいる」

うん、うん。

「で、これから何年か先に、100cmのとこまで辿り着く」

つまり、時間は直線だと。

「でも、ほら、10cmのところと、50cmの所をそれぞれつまんでぱっと合わせると・・・・」

一瞬の内に、10cmの所へいける!

「そう。そして、50cmのところと、100cmのところをそれぞれつまんでぱっと合わせると・・・」

一瞬の内に、100cmの所へいける!

未来に行けちゃうんだ!

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第18章~時間の概念(10)

「だからね、一瞬、未来に行って、また戻ってくれば、例えばSF小説とかで、未来都市を書くことも 可能になるよね?」

ママがこんなことを言ったのには訳がある。

ママは、子供の頃、本を読むのが大好きで、日に1冊、多いと2冊のペースで 、毎日毎日読んでたんだって。

「エッセイとか、純文学とかは、作者が自分の頭で(つまり顕在意識下で)、考えて 書いたんだろうなと思えるんだけど、SF小説の中に、詳細な未来都市の描写とかがあると、 不思議でしょうがなかったの」

「なんで、未来のことをこんなに(空想だけで)詳細に描けるのか、子供心に ? だったんだよね~」

未来に限らず、地底都市でも、他の惑星のことでも。

まるで見てきたかのような細かい描写・・・・。

ああ、でも、さっきの巻尺の例えでいうと・・・・。

「書けるよね」

現在と、未来を両方つまんで、ぱっと合わせちゃえば・・・。

「ヒプノをやらなくても、インスピレーションという形で受け取ることも可能だし」

つまり、構想を練っている時に、脳波がアルファ波とか、シータ波になって、 そのときにインスピーレーションが振ってくれば、それは、催眠下で 見に行ったのと同じだから。

ってことは・・・・・?

現在に居ながらにして、過去にも未来にも行けるということは、
時間は、過去から現在、未来という直線ではないってこと?

「・・・・みたいなんだよね」

つまり、同時存在してるんだ!

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第18章~時間の概念(11)

「たまにSF映画の内容が現実に起きた!なんてことも聞くでしょう?」

ああいうのも、自分では閃きで作った話だと思っていても、

実は一瞬の内に未来にアクセスして、それを「閃き」という形で

受け取っていたのかもしれない、って考えると・・・・。

ワクワクするね~。

「そもそも、閃きって、どこからくるの?って考えると、やっぱり潜在意識 からだよね」


「それでね、エフちゃん、時間は直線ではないんだ、と思ったのが第一段階でしょ。

その先があるの」

4つの世界のこと?

「うん、あのね、過去世の書き換えをやったのね。

そのセッションの中でびっくりすることがあったの!」

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第18章~時間の概念(12)

榊先生の教室で、「過去世の書き換え」を習った時のこと。

「過去世の書き換え」と言うのは、過去世を見に行って、必要があれば、それを自分の望むように書き換えるやり方。 (ただし、取り扱いには注意が必要)

その書き換えの中で、ママは過去の自分から、驚くべきことを告げられた。

デモをやる事になったママが選んだのは、1年以上も前に見た過去世。

それは・・・。

中世のヨーロッパ。

1歳か2歳の子供だったママ(男の子)は、両親と一緒に豪華客船に乗っていた。

そして、海賊に襲われる。

目の前で父親は殺され、母と共に漂流して、小さな漁村に流れ着く。

母親は、生きるすべもなく、海辺の朽ちた掘っ立て小屋の中で悲嘆に暮れる日々。

町に行っては、物乞いをして、わずかばかりの食べ物を手に入れる。

男の子が5~6歳の頃、母親は亡くなる。

次の場面では、10代後半の彼が港で荷物の積み下ろしをしている姿が。

恋人が出来て、人生で初めて幸せを手にいれる。

しかし、恋人は、彼が働いていた倉庫会社の、経営者の娘。

ふたりは仲を引き裂かれる。

人生に絶望した彼は、次第に酒に溺れるようになる。

小さな酒場のカウンターには、毎晩浴びるように酒を飲む彼の姿が・・・。

そんな日々が2年も続いたある日、彼は、その酒場のスツールから崩れ落ちるように床に倒れこむ。

まだ、21歳の若さで、彼はこの世を去った。

「この過去世を見ているとき、途中からすごく気分が悪くなって・・」とママは言った。

胸がムカムカして、吐き気を感じるほどだったという。

覚醒後も、3日間くらい、それは続いた。


なんで、そんなことになっちゃったの?

「理由があるの」

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第18章~時間の概念(13)

このとき、ママが誘導してもらったのは、

「○○さんとの関わりが分かる過去世へ」だった。

○○さんと言うのは、今生において、ママが人間関係で葛藤した相手。

「あのね、豪華客船に乗っていたとき、乗り込んできた海賊のひとりが、 その人だったの。そして、倉庫会社の経営者は、その人の関係者」

過去世を見ながら、ママは顕在意識で、

「この時も、この人達は自分を苦しめたんだ」と思ったんだって。

「そしたら、涙が止まらなくなって、すごく気分が悪くなったの」

今にして思えば、そのときの悲しみや苦しみを再体験していたのだと思う。

肉体は今のママなんだけど、「感情」だけがタイムスリップしているような感じかな。

残念なことに、この時のママも、セラピスト役の仲間も、初心者ゆえ、この感情を解放するすべを知らなかった。

だから、ママはつらい気持ちを再体験して、そのまま今に持ち越して覚醒してしまったのだ。

(と、思う)

それから、その過去世で、中間世へ行ったとき。

肉体を離れて、魂だけになったママは、

セラピストに、「この人生で学んだことや気づいたことは?」と言われ、

またもや涙が止まらなくなった。

「後悔したの。せっかくの1回の人生を無駄にしてしまった、って」

ママがそのとき、何となく分かったのは、

「再び生まれてくる」のが、いかに貴重なチャンスなのかということ。

あの世へ行ったら、また簡単に生まれ変わってくるのだと思っていたママには 意外だったが、「生まれてくる」ことは、それこそ、福引で1等を当てるくらい、 とても恵まれたチャンスなのだ。

その、せっかくのチャンスを、何も成し得ないまま、わずか21歳で終えてしまったことをママは嘆き、深く後悔したのだった。

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第18章~時間の概念(14)

そして、榊先生の教室で、突然、この過去世を思い出した。

そうだ! この過去世を書き換えてみよう。

「でね、実際の書き換えなんだけど、まずは同じ過去世に誘導してもらうの」

以前に見たのと同じ過去世に行けちゃうの?

「うん。それは大丈夫なんだよ。誘導で行けるの。

カクカクシカジカの過去世に行ってください、ってね。それでOK」

ママいわく、他に見る必要のある場面がない限り、潜在意識は

ちゃんとその過去世へ連れて行ってくれるのだという。

「そして、同じ過去世なんだけど、前回には見なかった、他の場面が出てきたりするの」

ママも、そうだった?

「うん、最初に出てきたのは、海の傍の、粗末な小屋」

ああ、お母さんと一緒に住んでいた小屋だね?

「そう。お母さんが亡くなった後みたいだった。

小屋の外で、砂浜に座って、ぼんやり海を眺めてるの。

それでね、その子の気持ちが伝わって来るんだけど、
 
悲しいとかじゃなくて・・・・なんだろう・・・・。

ひとりで生きていかなくちゃなあ、って何となく思っていて・・・・」

海がすごくきらきらして綺麗なのが印象的・・・・

「海が綺麗で悲しくなります・・・・」と、その子は言った。


「お母さんがいつも、町へ行って、ゆでたじゃがいもとかをもらってくるんだけど・・・

それをひとりで待ってる間も、いつもその小屋から海を見ていて・・・

海はいつも、きらきらきらきら、水面が輝いて綺麗で・・・・

お母さんは死んじゃったんだけど、でも、海は変わらずきらきらしてて・・・

なんかそれを見てると・・・なんか・・・泣けてくる・・・・」


海は変わらず、ただそこに在る。

自分が天涯孤独の身になっても、 海は何ら変わることなく、いつものように、きらきらと輝きながら、そこに存在している。

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第18章~時間の概念(15)

次の場面では、18歳くらいの恋人が出てきた。

楽しく話しをしている。

「その子のことが、好きなんですね?」と、先生が聞いてくれる。

「ずっとひとりだったから・・・初めて人のあったかさみたいなのを・・・・
(彼女が)笑ってくれるだけで、すごく幸せ・・・」

「彼女はどんな女性なんですか?」

「優しい・・・・優しい子です・・・・笑顔が輝いていて・・・」

「今、あなたは、彼女があなたに対してどんな気持ちでいるのかが よくわかりますよ。
彼女はあなたのことをどう思っていますか?」

「なんか・・・本当に純粋に惹かれている、っていう感じ・・・で想ってくれているのがわかります」

「彼女はあなたのどんな所に惹かれているんでしょうね?」

その言葉を聞いた途端、ママには不思議な光景が見えた。

港では大勢の男性が働いている。

彼女の目を通してみると、その中でひとりだけ、光って見える人がいる。

それが、ママ?

「うん。彼女の魂の部分が、出会うべき相手だということを知っているみたいだった」

潜在意識で過去世を見ながら、同時に、顕在意識では、

「へえ!そういうものなんだ!ちゃんと魂が求めている人、っていうのがわかってるんだ」と、ママは感心していたのだそう。

「だから、人との出会いって、偶然とか、たまたまとか思ってても、

実は、魂が知ってるから、ちゃんと計画通りに出会うように導いてるんだな~と思った」

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18章~時間の概念(16)

更に、次の場面。

「バーでお酒を飲んでます・・・・

なんか、もう絶望的な気持ちで、なにもかもどうでもいいという、やけくそな気持ち・・・

なんか・・・自分の人生なんか、この先、良いことなんて何もないんだ、みたいな・・・・」

娘の父親から、

「お前みたいな奴に娘はやれん!」と仲を引き裂かれたのだった。


「 (嗚咽)悔しい・・・・・悔しいです・・・

あの襲ってきた海賊も、・・・お父さんは目の前で殺されたし、・・・

お母さんも、貴婦人みたいな人だったのに、あんな惨めな・・、

物乞いして暮らして・・・・なんでこんな人生なんだろう・・・・悔しいです・・・・」

止め処もなく涙が流れた。

そして、死の場面を通り越し、中間世へ行くと・・・・。

「雲の上にいます。

先に亡くなったお母さんがいて・・・

あれじゃダメだったのよ、って言ってます・・・」

「なんか・・・本当は・・・そうやってお酒に溺れて死ぬんじゃなくって、

自分では、そこから頑張って切り開いていく、みたいな人生を計画していたようです。

だけど、そうはいかなかった・・・・というようなことが、なんだかわかります」

ママは、そう言いながら、自身でも、

「そうだったのか!」と驚いている。

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第18章~時間の概念(17)

「恋人と引き離されて、2年ぐらいは酒びたりの生活をするんだけれども ・・・

本当は、そこまではちゃんと筋書き通りで・・・・

一時期は悲しむんだけど、

自分で計画していたのは、そこからちゃんと立ち直って、生きていく、みたいな・・・」

肉体を離れると、どうしてこんなにいろんなことがわかるんだろう。
顕在意識のママがしきりに不思議がっている。


「すべてを経験した上で、本当は、そこから先があって、

何となくだけど・・・・

そこから頑張っていったら、彼女と私は一度は引き離されるんだけど、

彼女は私のことをすごく想ってくれていて、

(その後)一緒になる人生があったような気がします」

そのとき、絶妙のタイミングで、先生が質問をしてくれた。

「そうやって頑張ることで、どんな人生を過ごそうとしていたんですか?

切り開いて生きぬくことによって、何かを得ようとしていたんでしょうか?」

「そうではなくて、”切り開くこと”。

どんな状況でも、たとえ自分が八方塞で生きる望みがないように思っても、

人間は自分で切り開いていけるし、それによって、人生はいくらでも変わるんだということ。

それを知ることだった」


(そうだったの!?)と、ママの顕在意識。

1年前にこの過去世を見たときは、そこまでは分からなかった。

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第18章~時間の概念(18)

さあ、いよいよ、「書き換え」に入る。

先生が、書き換えをしてみたいかどうかを聞いてくれる。

でも、ママ、つらい過去世とか、後悔した過去世だったら、みんな書き換えを したいんじゃないの?

「エフちゃん、顕在意識だとそう思うでしょ?」

ママもそう思っていたんだって。

「でもね、実際には、潜在意識下になると、書き換えは必要ないと思うこともあるみたい」

後日、Hiroさんに練習台になってもらったときに、そういうことが起きた。

だから、本人の意思確認は重要なポイントとなる。

でも、その話はまた後にして・・・・

とりあえず、この時のママは、「やり直したいです・・・・」と答えた。

「それでね、書き換えをしたい場面に戻っていくんだけど、
 内心、どの場面に行くのかなあって、ドキドキしてたの」

ママが戻っていったのは、バーでお酒を飲んでいる場面だった。

豪華客船が海賊に襲われなかった、とか、
見知らぬ国の漁村に流れ着いたけど、助けが来て、無事に祖国に戻れたとか、
苦労をしない人生に書き換えることだって可能なのに、
やっぱり、「切り開く人生」が課題だから、ここに戻ったんだ・・・・・。

ママはそんな風に思いを巡らしていた。

「でもね」と、ママは続けた。

その発想は、顕在意識でのものだという。

「だってね、肉体を持っているときは、”苦労”と捉えていることが、 魂だけになっているときには、”苦労”ではなく、”体験”としか捉えていないみたいなの」

だから、魂レベルでは、「苦労が多くて大変な人生になるけど、頑張ってみよう」と いう風には考えていないのだという。

「酒びたりの後、切り開く人生を”経験”してみよう」みたいな、ね。

つまり?

「え~っと、つまり、肉体を持った人間界では、いわゆる、苦労とか、苦しみとか、悲しみとかは ”良くないこと”で、喜びとか、楽しいとかは”良いこと”、っていう線引きをしてるけど、 魂の世界では、すべて、ひっくるめて”体験以外のなにものでもない”

みたいな・・・・感覚だったんだよね」

良い、悪いはないんだ?

「うん、そんな感覚はなかった。
どんなことも、すべて、単に、”ひとつの体験”と考えてたね~」

でも、肉体を持つと、それが、「苦しみ」に変わってしまう?

「うん、だから、(人生が)計画通りには行かなかったりするんだろうね」

(それに、肉体を持つと、当初の計画を忘れてしまうから)

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第18章~時間の概念(19)

書き換えが始まった。

「えっと・・・・バーでお酒を飲んでます」

酔いつぶれて、カウンターに突っ伏している(過去世のママ)。

「あれ?でも、そこに、人だかなんだかわからないんですけど、誰かが来て・・・

ん?(変だな・・・)自分のような気もするんですけど・・・

その人が、こんな生活を続けていちゃダメだって・・・」

「誰かが言ってくれるんですね?」と、先生。

「う~ん・・・・でも、(言ってるのは)なんだか・・・・自分みたい・・・・」

「そうですか・・・・それは・・・その人生の自分と・・・同じような人なんですか? それとも未来のあなたみたいですか?」


「未来だと思います。
”こんなことしてちゃだめだ”って言ってくれてる・・・・」

ママが酩酊状態でカウンターに突っ伏していると、突然、ママの右横が
ぱっと光った(ような気がした)。

見ると、そこには何か、人の形をした光のようなものが立っていて、
ママに声をかけて来た。
姿形は自分に似ている・・・・。


「その言葉をどんな風に受け取ってますか?」

「目が覚めたような思いと・・・・・なんか・・・・
今起こっていることが信じられない・・・
でもなんだか、すごくその言葉が魂に響いてくる・・・

「私が、こう、スツールに座って飲んでいて、その人が私の右肩に手を置いて、
ちょっとゆするようにして、”こんなことしてちゃだめだよ”って・・・・
実際に触っているわけじゃなんだけど、そんなイメージがする・・・・
でも・・・なんか・・その人・・・・光ってる・・・」


自分の姿に似ているのだが、人の輪郭をした光なのだという。

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第18章~時間の概念(20)

この人生を変えるために、
「何から始めますか?」と、先生が聞いてくれる。

答えがふっと浮かぶ。

「・・・・・・お酒をやめて・・・・・一生懸命働きます。
もうお酒は飲まない・・・・
なんか・・・・・悲しくてお酒で紛らわそうとしてたんだけど・・・
今は・・・・・心の中にひとつ灯がともったような感じ・・・
お酒がなくても頑張れる・・・・」

「・・・・う~ん・・・・、あと感じるのは、彼女がすごく心配してくれてたみたいで、( おとうさんに引き離されて会えないんですけど)、
でも、なんか・・・(酒びたりの生活をやめたことを)ほっとしてくれてるみたい、なのを感じる・・・・」

ママは、(不思議だな~、会えないのに、彼女の気持ちが手に取るようにわかる)と思っている。

その後、ママがお酒をやめた数年後の場面へと進んでみると・・・。

「働きぶりが認められて、その女の子と堂々と会えるようになりました」

先生: そうですか・・・。 今、どんな気持ちですか?


ママは感極まって、涙声で、
「頑張って・・・きて・・・・良かったと思います・・・」


先生: 女の子はどんな様子ですか?

「すごく喜んでくれてます」

先生: 女の子に会えるようになったということは、彼女のお父さんが許してくれたんですね?

「はい」

父親は、一生懸命仕事をこなす彼に対し、信頼感を持ち始めているようだ。

更に数年後。

「ああ・・・・結婚をして、小さい子どもが二人います・・・
すごく幸せな家庭を築いてる・・・・
そして、その会社の重要なポストを任されて、おとうさんんと一緒に切り盛りしてる・・・・」

次の場面では・・・。

「おじいさんになってます・・・。(白髪、白いあごひげ)」

丘の上みたいな所で、ひとりで椅子に座って、
自分の人生を回想してる・・・


「(涙声で)つらいことがいっぱいあったけど、頑張って良かったと思ってます・・・
なんか・・・その人生をずっと振り返って、そんな風に思ってる・・・
今、幸せで・・・・達成感を感じていて・・・・本当に頑張って良かったと思っている・・・・」

最後に、今のママが、おじいさんに会いに行った。

おじいさんは椅子に座ったまま、ニコニコ笑っている。

そして、こう言った。
「自分を信じなさい」

「その言葉を聞いたときに何となく伝わってきたのは、
いろんなことを乗り越えて、自分の人生を 切り開いていくということは、”自分を信じる”ことに他ならない、ということ」

ママは、疑問に思ったことを聞いてみた。

それは・・・・。

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第18章~時間の概念(21)

「ねえ、エフちゃん、バーのカウンターで飲んでたら、
突然、自分の横にぱーっと人型の光が見えて、
”ん?”って思って見たら、そこに自分が立ってて、
というか、自分と同じような格好をした人が立ってて、
ママの肩に手を置いているのか、いないのかわからないんだけど、
”こんなことしてちゃだめだよ”みたいなことを言うでしょ?

その頃はずっと酒びたりの生活で、周りにもそういうことを言う 人は何人かいたけど、ママは聞く耳を持たなかった。

でも、その人の言う言葉は、なぜかす~っと魂に入ってきて、
言われた瞬間に、”ああ、本当にこんなことしてちゃだめだ”って、目が覚める思いだったの。

その出来事がとても不思議で、おじいさんに聞いてみたの。

そしたら、そんなことは、いつも、みんなに起きてる、みたいな事を言われたの!

皆が迷ったり、困ったり、いろんなことがあったときに、ああやって、未来の自分だったり、過去の自分だったり、自由に行き来しながら助けてるんだよ、って。

(本人が、それに)気づく、気づかないは別として。

だから、これは特別なことじゃなくて、いつもこういうことは日常的に起きてる、って!

気づかないことの方が多いのかもしれない。

だけど、何かをやってて、ふっと、「ああ、私、こんなことしてたらだめだ」とか、「一体、何やってるんだろう、私」みたいに、我に返ることってあるじゃない?

ってことは、(自分が自分を助けてるのって)、しょっちゅう起きているのかも。

なんかね、過去とか現在とか未来、とかじゃなくて、本当に、未来の自分も、過去の自分も、常に同一空間にいる、みたいな感じだった」

数ヵ月後に、あの洪水の過去世で、ママ自身が同じような行動を起こすことになるんだけど、この時点でのママは、 初めてそんなことを聞かされて、かなりびっくりしていた。

それなのに、そのあと、もっとすごいことを告げられる・・・・・!

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第18章~時間の概念(22)

ママは、その人生で再び中間世へ行った。

そして、今度は、ガイドにこんなことを聞いてみた。

「え~っと、私は、今、書き換えをしました。

私にとっては、1年前の、”酒に溺れて21歳で亡くなった過去世”が本物で、今日、書き換えをしたのは、頭の中で作った空想の世界、つまり 、フィクションですよね?」

自分で聞いておきながら、ママは胸がドキドキした。

ガイドの答えは・・・。

答えは?

ママは、私を見つめた。

そして、静かに、こう言った。

「どちらも真実である」

え~っ・・・???

両方、現実?

ママは、それを聞いたときの驚きを言葉に出来ないくらいだと言った。

「両方というか・・・本当はもっとあるのかもしれないという気がした・・・・」

それって、どういうこと?

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第18章~時間の概念(23)

「例えば、海賊に襲われた過去世と襲われなかった過去世があったとして・・・

襲われても、父親の命が助かる場合、助からない場合・・・・

助かっても、怪我をする場合、しない場合・・・・・

つまり、人生がいくつもいくつも枝分かれしていって、

ひとつの人生が何通り、何十通り、何百通り・・・って、

もしかして無数にあるのかな、っていう気がしたの」

だから、ママは、今、
「頑張って、人生を切り開いて、幸せな家庭を築いた」っていう書き換えを見たけど、実は、それは書き換えたんじゃなくて、最初からあった人生なのだという。

え~? よくわからない・・・・・

「たぶん、こういうことだと思う。

1年前に見たのは、無数にある人生のひとつなの。
何故、それを見たのかというと、おそらく今の人生に、とっても影響を与えているから。

そして、自分ではそれを書き換えたつもりで、本当は最初から無数にある人生の中の、また別の人生を見に行っただけなの」

ママは、この世は、パラレルワールドになっているようだという。

選択する度に、そこから枝分かれしていく人生が、すべて並行存在しているのだと。

じゃあ、みんながよく、
「あ~あ、あの時こっちの道を行ってたらなあ。
そしたら、今頃は全然別の人生を歩んでただろうなあ」っていう、
その別の人生もちゃんとある、ってことなの?

「そう!」

ママも信じられないという顔をしていた。

じゃあ、1年前にママが見た過去世というのは・・・。

「そのときは、その人生にフォーカスしてたんだと思う」

海賊に襲われる人生もどんどん枝分かれして、沢山の人生が作られている。

ママがヒプノで書き換えたつもりになっていた人生も、ちゃんと最初から存在していて、たまたま、今度はその人生に焦点を当てただけなのだという。

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第18章~時間の概念(24)

ふうっ・・・・。

私、なんだか、頭が混乱してきた。

「うん、ママも・・・・」

最初は、時間って、過去、現在、未来という直線ではないのかも、って思ったのに、

次には、パラレルワールド!

「理解は不可能だけど、でもね、書き換えをやったときにね、不思議だなあって 思ったことがあったの」

それは覚醒したとき。

1年前は、吐き気がするほど気分が悪かったのに、
今回は、達成感、充実感が胸の中一杯に残ってるの。

ああ、自分は頑張ったんだ!というパワーが、ちゃんと実感として感じられて、 勇気とか自信が体中に漲ってるの。

そして、ママは、ふと思い出したようにこう言った。

「 そういえば・・・・

以前の教室で”パラレルワールド”の練習をしたとき・・・」

ああ、ミミさんが自分の望むように人生を追いかけてみたときだよね?

「うん、あの時、ミミさんが、覚醒後に面白いことを言ったんだよね。

自分の人生を子供の頃から大人になって、死ぬまで、ず~っと思い通りに、しかも、何の苦労も不満もない100%幸せな展開をさせてみたんだけど・・・・」

ミミさんは、セッションが終わると、

「なんか、変・・・・・」と言った。

「なんかさ~、どの場面を見ても、全く実感がないんだよね~」

ミミさんは視覚でばっちり見えるにも関わらず、どの場面も何だか「薄い」感じで、しかも感情が伴わないという。

「今、思うとさ、それこそ、”空想の世界”だったからじゃないかな?」

ああ、なるほど・・・!

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第18章~時間の概念(25)

ママは、人生を書き換えると、得られる「気付き」もまた変わる、
そこがすごいと言った。

「最初はね、アル中の人生を書き換えることで、アル中のときの悲しい、すさんだ気持ちが解放できるのかな、ぐらいにしか 思ってなかったの。

だけどね、別の気づきがあった。

アル中で死んだ時は、「せっかくの人生を無駄にしてしまった」と後悔した。

そして、「人生は自分で切り開いていかなくちゃ」という気付きがあった。

一方、書き換えをした時は、おじいさんやガイドから、
「乗り越えるのも、乗り越えないのも、人生をどう生きるのも自分次第。
自分次第でいかようにも(人生は)変わる。
でも、切り開いていくときとか、頑張って生きようと思うときに、一番大事なのは、自分を信じること」って言われた。

「自信を持つ」って、「自分を信じる」と書くけど、自分を信じなければ、
その後の自分の人生に対して、頑張ろうと思う気持ちが起きない。

だから自分を信じなさい、って。


で、自分では、
「生きるって、
どんな暗闇の中からでも生きていくときって、
本当に自分が自分を信じる力がとても作用するんだなあ」という気づきがあった。

それは、アル中で死ぬ人生の時にはなかった気づき。

どちらも、同じ自分の過去世なのに、枝分かれした先にある「気付き」がこんな風に変わっていくんだ、というのが、ママには不思議で面白かったのだという。

「以前は、悲惨な過去世を見ちゃった、と思っていたのに、今回は、スゴイいい過去世を見ちゃった!」って。 (笑)

書き換えた人生で、おじいさんが、丘の上で、椅子に座って、ゆったりと 風に吹かれながら、
「ああ、本当に頑張ってきて良かったな、幸せだな」と思ってるでしょ?

で、そのおじいさんの所に会いにいって、話をするんだけど、最後は統合しちゃうの。

まあ、もともと自分の過去世なんだから、同一人物ではあるんだけど、今のママには、全く記憶にない人生なわけでしょう?

それなのに、統合したら、おじいさんの生き様がリアルに自分の体験のように身体に刻み込まれていて、達成感で胸がいっぱい!

これは、すごい!

だれでも、こんな風になるのかな?

ママは、早速、仲間に試してみることにした。

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第18章~時間の概念(26)

最初はサチエさん。

「ヒプノやリーディングをすることに、どうしても自信がない」とサチエさんが言うので、その原因となる過去世を見に行ったのが、数ヶ月前のこと。

そこで見たのは、縄文時代。

サチエさんは当時ヒーラーの力があり、その力を使って、村人の病気を治したりしていた。

むしろの上に寝かされた病人たちひとりひとりに、彼(当時は男性)は手をかざしていた。

人々は病が治ったことを喜び、彼に感謝をしている。

みんなの役に立てて嬉しい、と彼は喜んでいたが、次の場面では顔が曇った。

村人達に取り囲まれているのだという。

「あいつはなんであんなことが出来るんだ?
あいつは化け物だ!って・・・・」

あなたに病気を治してもらったことを喜んでいた人達は?

「取り囲まれた輪の外から、悲しそうな目で私を見てます・・・・」

彼は家に閉じこもるようになり、失意のうちに50代で人生を終える。

中間世で、彼はこう言った。

「なぜあきらめてしまったのだろう。(後悔)

もっともっと多くの人たちの役に立てたはずなのに」

そして、その無念の想いが、今生、サチエさんをヒプノやリーディングの世界に導いたのだった。

しかし、化け物だと白い目でみられたときの心の傷はフリーズして残ったまま。

彼女の自信のなさは、その影響を受けていると思われた。

サチエさんは、もちろん、この過去世を書き換えてみたい!と言った。

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第18章~時間の概念(27)

それで、サチエさんの場合もうまくいったの?

「それがね・・・」

ママはくすっと笑った。

「信じられない展開になっちゃって・・・」

ママはサチエさんを、その縄文時代へと誘導した。

最初の場面。

サチエさんは、「神社が見える」と言った。

自分は30歳位の男性で、暗い部屋の中に座っている、と。

そこで何をしているのかと聞いてみると、つかまって閉じ込められているのだという。

ママは勝手に、ああ、村人たちに閉じ込められたのかなと推測しながらも、

なぜ、閉じ込められたの?と聞いてみる。

「遊んでばかりいて、仕事をしないからです」

え?


自分は神主の息子なのだが、仕事はしないで、毎日遊び呆けているので、村人たちから白い目で見られているのだという。

そのことをどう思うか聞いてみると、
「ふん!と、思っている」という答え・・・。

あの縄文時代の過去世には行かなかったようだ。

ちなみにいつの時代かと聞いてみると、西暦700年代、奈良時代だという。

次の場面。

「夜です。山の中をひとりで彷徨っています」

あまりの放蕩ぶりに、村を追いだされたのだという。

そして、彼は滝のそばで、雷に打たれて死んでしまった。

まだ40歳だった。

ママは呆気にとられていた。

サチエさんはすご~く真面目な人で、この過去世はおよそそぐわない気がした。

ママ、なんでそんな過去世に行っちゃったのかな?

「うん、もちろん、中間世で聞いてみたの」

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第18章~時間の概念(28)

サチエさんは、この過去世のことを、
「生まれ変わりの反動のような人生」と言った。

自分の思うままにやりたいことをやっていく人生も、幾多の生まれ変わりの中には必要なのだと。

ふうん?どういうことなのかな?

ママは、過去世の人物(放蕩息子)に、自分の生まれ変わりであるサチエさんを
どう思うかと聞いてみた。

即座に、「つまらない」という答えが返ってきた。

「真面目すぎる。もっと自分のやりたいことをやればいいのに」

ここで、光の存在にも、今日、なぜこの過去世を見たのかと聞いてみる。

「自分の気持ちの赴くまま、好きに生きる人生も必要。
いつも、人のため、だけでは駄目」

そして、こう言った。

「バランスをとるために必要」

あ、そうか!

ママは合点がいった。

いつか読んだ本の中に書いてあった。

これは、「振り子現象」なんだ。

振り子現象?

「うん。たとえば、シスターのような人生を送る。その後に、遊女の人生を送る。
そういう両極端な人生を何度か繰り返すうちに、振り子の揺れががだんだん小さくなって、 最後は真ん中で止まるの」

お金に関わる人生でも有り得る。

すごく貧乏な人生を経験して、「お金がすべてだ」と思う。
次に、とてもお金持ちの人生を経験して、「お金で買えないものもある」と悟る。
それを繰り返すことで、振り幅が少しずつ小さくなって、中庸に辿り着く。


サチエさんの例でいうなら、ある時は、遊び呆けて好き勝手な人生を送り、
ある時は、自分のやりたいことを抑制して、ひたすら人のためだけに尽くす人生を送る。

どちらの人生も、自分を中庸に持っていくために、つまり、バランスをとっていくために必要。

「そういうことなんじゃないかな?」

でも、なんで、「今日」、それを見たの?
縄文時代の過去世の書き換えよりも大切だったの?

「うん、エフちゃん、潜在意識って本当に賢いの。
必ず、必要なところへ連れて行ってくれるみたいよ。
きっと、今のタイミングで、サチエさんにはこれを知る必要があったんだろうね」


そう、潜在意識は、ちゃんとタイミングを見計らっているようだ。

だって、この数か月後に、サチエさんは思いがけず、あの縄文時代の過去世を書き換えることになるのだから。

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第18章~時間の概念(29)

さて、次は、美帆さんの過去世の書き換えの話。

ママは、
「この時は、ばっちりだった」と言った。

書き換えたのは、あの、古代ギリシャの過去世。

崖から飛び降りたときの?

「うん、そう」


美帆さんは、最初のヒプノの教室のときから、繰り返し繰り返し、
この過去世が出てきた。

今生の美帆さんにかなり影響を及ぼしているようだ。

ママが、この過去世をクリアした方がいいのでは?と思ったのは、 美帆さんの原因不明の体の痛みからだった。

秋に教室を修了して、その年の暮れの忘年会。

美帆さんが突然、腰の痛みを訴えた。

みんなはぎっくり腰だと思った。

その痛みは首や肩にも広がり、病院へ行っても原因はわからず、 日常生活にも支障をきたし、そのうち手足の関節までおかしくなっていった。

ママ、過去世が体に影響したりするの?

「うん、そういう話もよく聞くよ」

首や肩の痛みの原因がわかる過去世へ」と誘導すると、美帆さんは やはりあの古代ギリシャの過去世へ行った。

そこは、現在のトルコ共和国のエフェソスという都市。

そこで、「アルテミス」という女神に仕えていたのだという。

アルテミス神殿は、今ではその跡地に柱を1本残すのみとなっているが、 美帆さんは、その神殿の全貌をヒプノで見たという。

ここに、こんな風に階段があって・・・とか・・・。

へえ!すごいね!

ヒプノでそんなところまで見えちゃうんだ・・!

「うん、美帆さんはよく見える方だね。
その過去世では、人生に”むなしさ”を感じて、27歳の若さで崖から飛び降りてしまうの。

崖から飛び降りた時に、岩壁にしたたかに打ちつけられ 首の骨が折れてしまう。

じゃあ、首や肩の痛みの原因というのは・・・・。

「おそらく、岩壁に叩きつけられた時の、打撲の痛みなんじゃないかなと思うんだけどね・・・」とママは言った。

ああ、そういえば、ミミさんのセッションをやってた時に、「美帆さんの首を探して」って 、突然泣き出したことがあったんだよね。

「そうそう、あの時のセッションは強烈だったなあ・・・」

急いで交代して、美帆さんのセッションをやったとき。

催眠下の美帆さんと、傍でセッションを見守っていたミミさんが、まるで同時にタイムスリップして 古代ギリシャへ行ってしまったかのようだった。

当時、美帆さんの幼馴染だったミミさんは、たまたま美帆さんが飛び降りるのを目撃して、 泣きながら首を探したのだった。

でも、その時は首は見つからなかった。

何としても見つけなくちゃ、というミミさんの思いは、2,000年以上もの時を経て、堰を切ったように溢れ出したのだろう。

そして、そのセッションで見つかったんだよね。

「うん」

「首はみつかった。

だけど、美帆さんは、過去世での”むなしい”という気持ちを、今の人生に引きずってしまってるみたいなの」

だから、今生でも何かあるたびに、「むなしさ」がぴょこんと顔を出し、人生を生きづらくさせてしまう。

ネガティブな思考に引きずられがちな人に対して、「もっと、ポジティブに考えればいい」とか、「明るく生きればいい」とか、 そういう風に言う人もいるけど、自分の顕在意識だけで自分を変えるって難しいよね」と、ママは言った。

「だって、過去世からの影響だった場合は、今の自分がどんなにもがいても、解決の場所が 潜在意識の中にあるんだもの」


「彼女の基本のネガティブはこの過去世から来ている」ってハイヤーセルフは言ってた。

そして、仲間との勉強会を始めた時は、この過去世をクリアするのに7回かかると言われた。

そんなに?

「でもね、エフちゃん、ほら、
いつかも言ったけど、セッションをする度に、(本人の中で)浄化が進むでしょ?
その進み方次第で、回数が減っていったりするみたいよ」

実際、美帆さんの場合も、4回目であっけなくクリアしてしまった。

ママが、「榊先生の教室で過去世の書き換えを習ったから、試してみようよ!と 行ったセッションで。

まるで、ママが書き換えを勉強するのを待っていたかのようなタイミングだった。

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第18章~時間の概念(30)

セッションで美帆さんは再び古代ギリシャの過去世へ行き、そして、崖から身を投げた。

魂が肉体を離れ、中間世へ行くと、彼女は、その人生を振り返ってこう言った。

「生き甲斐を見出して・・・・もっと楽しみたかった・・・・」

ママは、
「あなたが望むなら、そうすることもできますよ?」と聞いてみる。

美帆さんは、即座に「やりたい」と答えた。

その人生をやり直すのに、一番適切な場面へと誘導すると・・・・。

神殿の前、たくさんの人のなかに彼女は居た。
24歳だった。

人々に囲まれ、悩みや相談事を聞いているようだ。
でも、あまり身が入らないという。

人の中に入っていくのも、入ってこられるもの苦手だという。

実は、彼女はこの人生で、7歳の時に父親を殺されている。
そこにはあまりにも理不尽な事情が横たわっていたらしく、彼女はそのせいで、極度の人間不信に陥ってしまった。

人は人を裏切る・・・・
大人なんて信用できない・・・・

美帆さんはセッション中、そんな風に言っていた。

母親はショックのあまり、すっかり生きる気力をなくし、廃人のようになってしまう。

そんな状況を見かねて、彼女を引き取り面倒を見てくれたのが、神殿で働いている「先生」だった。

大人になった彼女はその先生の仕事を手伝うようになるが、彼女の心 に巣食った「人間不信」から、人と関わることに意義を見出せず、生きていることすらむなしく感じてしまうのだった。


この場面から書き換えを始める。

「あなたの望むように」と誘導する。

ママ、それって、自分の頭で考えて書き換えるの?

「ううん、あのね、エフちゃん、不思議なんだけどね、書き換えようと意思を持つとね、
ちゃんとそれなりに話が(勝手に)展開していくような感じなの」

ごく、自然に。

「もともと一つの人生にたくさんの選択肢があるのだとしたら、今までとは違う人生に フォーカスするような感覚なのかな。
だから、別にストーリーを新たに作り出さなくても、 分かれ道(書き換えの場面)で、さっきは右の道を行ったから、今度は左に行ってみよう、と 思うだけで、いつの間にか左の道の風景が開けていく感じなの」

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第18章~時間の概念(31)

美帆さんの場合は、右の道を行ったときには、人に対して固く心を閉ざし、 むなしい、生きていたくない、と自殺してしまう人生だった。

そして、書き換えると決めた時、左の道にスポットライトが当たった。

すると、そこには、「まず自分から人を受け入れてみよう」と一歩を踏み出す美帆さんの姿があった。

あんなに人を信じられないと言っていた彼女が、今度は「人を近くに感じられて嬉しい」という。


彼女は、思い切って人々に笑顔を向けてみる。

と、彼らも笑顔を返してくれた。

「そっかあ!」と美帆さんが言った。

「(今までは)自分が笑顔を向けなかったから、笑顔をもらえなかったんだ・・・。そっか・・・・!」


「実はね、この ”笑顔” が、美帆さんの重要なキーワードなの」と、ママは言った。

美帆さんのセッションをする度に、ハイヤーセルフが、「笑顔でいなさい」と言うんだって。

「いろんな悩みに対してアドバイスを求めるんだけど、最後には必ず、”笑顔”と言われるの」

「古代ギリシャの時も、美帆さんはおそらく笑顔のない人生を送ったんじゃないかなあ・・・・」

重い病気の人が、お笑いのビデオを見て笑っているうちに、いつのまにか病気が治ったという話をきくことがある。

精神科医のパッチ・アダムスは、笑いが体や心の治療に有効であるというセオリーのもと、ユニークな治療をおこなっている。
( 映画『パッチ・アダムス』で紹介されている)

「エフちゃんだって、くら~い顔をしている人よりも、笑顔でにこにこしてる人を見ると、気分がいいでしょ?」

(そりゃあ、そうだ。ママが怒ってるよりも、笑っててくれた方がいい!)

「きっと、笑顔って特別な力があるんだと思う。
だから、悲しくても、つらくても、むなしくても、鏡に向かって、作り笑いするだけでいいから、 笑顔を作ってみる」

そうすると?

「うん、きっとね、自分の波動が変わるんだと思うよ。
波動が変わると、引き寄せるものが変わってくるでしょう?
そうすると、人生が変わっていくんじゃないかな」

ハイヤーセルフは、笑顔=光、と言ったんだって。

「光を放つ、ってすごいことだよね」

「にこにこしてる人と一緒にいて、居心地がいいのは、その人が光を放っていて、
こちらはその光を(波動として)受け取れるから・・・・あ、きっと、そうなんだね!」
ママは、自分で言って、自分で納得していた。  (笑)

美帆さんの場合は特に、自分で心がけて笑顔でいることが重要な鍵らしい。

ともすると、「笑顔」を忘れがちだから。

さて、話をセッションに戻すと・・・。

美帆さんは、しばらくの沈黙の後、神様の存在を感じる、と言った。

「本当には信じてなかった・・・神殿に居たけど・・・でも・・・・今は(存在が)わかる・・・」

自身が神殿で働いていたにも関わらず、神様の存在を信じてはいなかったのだという。

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第18章~時間の概念(32)

次の場面に進む。

数年後。

町の人たちに頼られている彼女がいた。

自信にあふれてる感じ。

楽しそうにしている。

「楽しい!仕事にやり甲斐を感じてる!」

―あなたが仕えている方は、そんなあなたを見てどう思ってる?

「すごく嬉しそう・・・」


さらに、次の場面。

「(仕事で)結構、上の地位にいる。
私を助けてくれた先生が亡くなって、私が次にその役目に就いている」

―あなたは何歳になってるの?

「45歳」

彼女は、先生の後継者として頑張っているようだ。

―仕事はどうですか?

「すごく生き甲斐を感じてやってる。私でもできたんだ・・・・!」

―みんながあなたを頼り、あなたもそれを感じて・・・、幸せですか?

「すごく幸せ・・・・。生き甲斐を感じてる」


次の場面では、彼女は人生を終えて、雲の上にいた。

「なんか・・・、雲の上の神殿のようなところにいます」

中には人の気配がない。

誰もいないようなので、その神殿を出て、さらに上へと昇っていく。

彼女の面倒を見てくれた先生を呼び出して、彼女の魂が帰るべき場所へと 導いてもらう。

さっきより少し小さい神殿がある場所へ行ったらしい。

その中へ入ると・・・。
「明るい。奥の方に誰かが座っている感じがする」

近づいてみると、それは、彼女のハイヤーセルフだった。

ママが質問をする。

―美帆さんは、今、この過去世で人々と笑顔をもって接し、人を受け入れるという体験をしました。
 このことについて何かあなたから伝えたいことがありますか?

光の方を向いて・・・、光を見なさい、というような答えが返ってきた。

―この過去世をまだやる必要がありますか?

いいえ。

(ああ!これで終わりなんだ!)
ママは、感無量。
美帆さんが最初にこの過去世をみてから、既に2年も経つのだから。

そして、ママは最も聞きたかった質問をした。

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第18章~時間の概念(33)

―今、書き換えた過去世というのは、最初から存在していた過去世ですか?
 最初から存在していた過去世の中の、ひとつだったんですか?

ママは、固唾を呑んで答えを待つ。

即座に、「そう」という答えが返ってきた。

やっぱり・・・!
ママの時と同じ答えだ

―崖から飛び降りた人生もあり、そうではなくて、みんなを受け入れて生き甲斐を感じた人生もあり、 同じ人生でもたくさんの選択肢があったということですか?

そう。

(おんなじ!同じ答えだ・・・)


ママは、興奮冷めやらぬ気持ちを抑えつつ、次の質問へ。


―美帆さんの首や腰の痛み、腕のしびれ、これに対しては、
 どうしたらいいの?


光に意識を向けて・・・、とハイヤーセルフは言った。
彼女は、すぐに闇を見ようとする。
闇が気になってしようがない。

―私もそこが疑問なんですが、なんで美帆さんはいつも闇の方に向くんでしょうか?
 何か、そういう思い癖があるんでしょうか?
 何か解放すべきものがあるんでしょうか?

闇を知ることも必要。
闇を知って、受け入れて、そして、光を見る。
でも、闇ばかり見ていると、光のことを忘れる。
彼女は、光を見るために生まれた。

―今見た過去世がそうだったように、常に笑顔を人に向けることは、
 光の方向を向くための、ひとつのツールですか?

そう。

―光の方向を見るようにすれば、手の痛みも少しずつ引いていきますか?

はい

ママは最後に、充実した人生を送ったこの過去世の人のエネルギーを、今の美帆さんに伝えてもらえるように頼んだ。

美帆さんは光の玉のようなイメージで受け取ったようだった。

そして、覚醒後。
美帆さんの感想は、これもまたママと同じだった。

すごい充実感が、自分の中に残ってる、って。

うわ~、なんだろう、これ!
すごい!すごい充実感!って。
生き甲斐を感じて仕事をやっていたその過去世の人の自信が、
そのまま今の自分に刷り込まれたような感覚。

わかる、わかる!って、ママは嬉しそうだった。

じゃあ、美帆さんの場合は大成功だったんだね。良かったね。

「それにね、エフちゃん、その日の夜に美帆さんからメールが来てね。
面白いことが書いてあったの。

体の痛みがひどくて、ちょっと前に整体に行ったんだって。
その整体の先生が潜在意識を読み取れる人らしくて、
その時に言われた言葉・・・・。

『あなたは、本来光のほうを向くために生まれた人。光へ導くために生まれた人。
なのに、光を見ていないから体が悲鳴をあげている。』」 

それを思い出したんだって。

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第18章~時間の概念(34)

それで、サチエさんはどうなったの?

「ああ、彼女の場合はね、書き換えと言っても、またちょっと違うの」

彼女が振り子の過去世を見てから8か月後。

その日は、サチエさんが、自分はいつも物事をあきらめから入るので、
その原因を見に行きたいと言ったのだった。

それで、ママは、
「諦めからはいる体験をした過去世へ」、と誘導した。

そしたら、思いがけず、
あの縄文時代の過去世へ行ったのだ。

薬草を練っている、とサチエさんは言った。

ママは、
村人たちは、あなたのことをどう思っているの?と聞いてみた。

すると!

「普通。
あれ? でも、前に見たときとは違う。
なんか、自信を持ってやってる」と、サチエさんが不思議そうに答えた。

(へえ?)

次の場面へ誘導する。

「人の背中に貼る塗り薬を作っている・・・。
年齢は50歳くらい。
なんか変だな・・・ちゃんと自信を持ってやってる・・・」

人を癒したり、ヒーリングをすることで、何か嫌な気持ちになったり、悲しい想いをすることは?

「全然ない」

(ふうん?  何が起きたのかな・・・・?)

では、その人生で最も重要な場面へ行ってみましょう。

「手術をしている。でも、その人はもうすぐ死ぬ・・・。
残念だけど、手術でも治らなかった。
その人はこのまま死んでいくのが、分かる」

そのことをあなたはどう思ってる?

「その人とは、今、お話をしているんだけど、私のことを恨んでない」

あなたはどんな気持ち?

やれることはやった。
でも死んでいくのは、この人の運命だったんだって、わかる。
お互いやれることは100%やった。
お互いがお互いに感謝を持ってる・・・・。

2012年のサチエさんが、次に見ておくべき場面へ誘導すると、
亡くなる場面 へ行った。

70歳くらい。
老衰で亡くなろうとしている。

今、どんなことを思ってる?

自分のやれることはやってきたし、、死ぬのはこわくない。
村の人達も一杯来てる。
感謝してくれている。

魂が体から離れるとき、
彼(サチエさんの過去世の人)は、とても充実感があると言った。

そして、中間世で、この人生で学んだことを聞いてみると・・・。

手術に失敗したと思うかもしれないけど、重要なのは、100%力を出すということ。
一生懸命やるということ。
結果はその後についてくる。

そこで100%力を出せたか、出せてないか
出す努力をしたのか、していないのか、それだけ。

この時の人生は2012年のサチエさんに影響を与えていますか?

これは過去のことだけど、未来のことでもあって、重要なのは、
あきらめないということ。

ああ、そうだ、そうそう・・・、とサチエさんが(顕在意識で)呟いた。

(催眠下で、クライアントはセラピストの問いに答えていくが、
顕在意識の自分も、同時にその答えを聞いている)


自分の中で頑張ったと言う気持ちが、あるのか、ないのか。
結果がどうであれ、自分が一生懸命頑張ったのか、頑張ってなかったのか。
それだけの違いであって、結果と言うのは特に重要ではない。

ああ、そうなんだ!と、またもや顕在意識のサチエさんが呟いた。

そして、この後、過去世のその人が、驚くべきことを言った。

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第18章~時間の概念(35)

あなたからみて、(あなたの)生まれ変わりのサチエさんは
全てのことを諦めから入っているように見えますか?とママは聞いた。

う~ん・・・この人は・・・なんか・・・迷っているというか・・・
枠組みはあるのに、中身がないっていう・・・
自分がどれくらい頑張ったのか、
自分の中に自分の基準を置くことが、ないというか・・・・

なぜ、ないのでしょうか?

なにか、こう、人の所にものさしを持って行って、そこからそれを見て、
自分を評価してるというか・・

(ああ、それって、わかる。そういう人って多いと思う。
他人の評価を気にする人って・・・・)


今日は十分頑張れたのか、頑張れてなかったのか
自分の満足度がどれくらいあったのか、自分の心の中に物差しを持てばいいのに。
自分にウソをつくことなく、正直にいればいいだけの話で、ものさしを人に
与えなければいい。

ママはちょっと考えてから、こう聞いてみた。

あなたはとても充実した人生を送りました。
その後、2012年のサチエさんに生まれ変わるまでの間に、
人にものさしを置くような人生を送ったことがありますか?
それが今のサチエさんに影響をしていますか?

私は今はこうだけど、かつてはやはり人にものさしを置いていた。
それで、もう一度今の(縄文)時代に、今のところに生まれ変わって、人生をやり直した。

(ええっ?そうなの?)


あなたも最初は人にものさしを向けていたの?

そう。失敗して、村の人に怒られて、怒鳴られて、悲しんで、
そのときは、死んで。
そう、もう一度やり直しにきた。

その(縄文時代のときの)人生をもう一度、やり直したのね?

そう。そして、わかった。
大事なのは、結果ではなくて、自分がどれくらい頑張ったのか、
自分の心の中で、どれくらい自分に満足できたのか、ということ。
自分に満足できれば、人はそれを見て、自然とそういう風になってくる。

自分の満足度。
自分がどれくらい頑張ったか、自分のやったことにどれくらい
満足したか、満足できるくらい自分が頑張れたか。

人ばっかり見てるのではなくて、自分が自分を見る。

そう・・・・それは、人から与えられるものではなくて、自分が自分に
与えるもの


あなたがやり直した人生はとても充実してすばらしいものでした。
でも、2012年のサチエさんは、あなたがやり直す前の人生での、自分をごまかす、あきらめる、 そういったものを持ち越しているように思います。

そう言ってから、ママはサチエさんに問いかけた。

サチエさんはそれが自分の体の中のどこにあるように思いますか?
どこかに感じますか?

しばらくして、サチエさんが口を開いた。

胃の部分・・・・。
灰色で固くて、石のよう。
冷たい感じがする。
握りこぶしくらいの大きさ。

ママはその部分に光が当たるように誘導してみた。

どのくらいの時間が経っただろうか・・・・。

サチエさんがこう言った。

もう大丈夫! 胃の辺りが全部光り輝いてる!

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第18章~時間の概念(36)

うわ~、すごいねえ・・・・。また、同じ時代に生まれ変わってきたんだね。

「うん。ちなみに、今、サチエさんの職場にいる人たちって、みんなその縄文時代の村人だった人なんだよ。 セッションの時にそう言ってた」

へええ・・・・!

「それより、ねえ、エフちゃん、覚えてる?Aさんの話。
ほら、ハワイでの過去世の・・・・」

ああ、えっと、火山の神様の怒りを鎮める・・・?

「そう。
あの時、Aさんは荷が重すぎて、その使命を途中で放棄したでしょう?
でも、中間世に行って、その人生を振り返った時に、
”自分で決めた使命はやり遂げなければならない”って言った」

そして、もう一度、同じ地に生まれて、今度はその使命を全うしたんだよね?

「そう」

ママは、サチエさんのセッションをやりながら、Aさんのことを思い出していた、と言った。

こんな風に、同じ地に生まれ変わって再チャレンジする人は結構いる。

「でもさ~、ちょっと混乱」

何が?

「だって、過去世の書き換えをやったときに、自分では書き換えたつもりだったけど、
それは最初から存在した過去世だ、って言われたでしょ?
ということは・・・・。
自分では同じ時代に生まれ変わって、(目的に向けて)もう一度人生をやり直したつもりでいても 、実は、それも最初から存在した人生で、しかも生まれ変わる前の人生と同時存在しているとしたら?」

ああ! そっかあ・・・・。

ママは、ヒプノをやればやるほど、
そして、いろんなことがわかってくればくるほど、
余計、頭の中がぐちゃぐちゃになると言った。 (笑)


「でも、今の三次元の頭では理解できないけど、今生の人生が終わって、魂だけの存在に戻ったら、すべてのことがわかるでしょ?
そしたら、(ママより若い)仲間にあの世から、こんな仕組みなんだよ~って、メッセージを送るから、 それをみんなに伝えてね、って言ってるの」

そう言いながら、
「でもな~」と、ママは続けた。

「その仲間が 、
”私が受け取ったマサコさんのメッセージって、ほんとなんだろうか?錯覚かも・・・・”って疑ったりしたら意味がないし、 たとえ、ちゃんと伝えてくれたとしても、世の中の人は信じてくれないかもしれないね・・・・」

堂々めぐりじゃん!

「ああ、そうそう、でもそういうことをやった人がいるよ!アメリカの人で!」

「ある人の息子さんが17歳の若さで事故死するの。
お母さんは、それはそれは嘆き悲しむんだけど、
高名な霊媒師たちから、”時が来れば、あなたは直接彼と話すようになる” って言われるの。
お母さんはそんな話、とても信じられなかったんだけど、本当に(事故から)14年後に息子さんからメッセージが届くようになるの。
そして、彼が17歳で亡くなるのは、生まれる前に母親と既に合意の上であったこと、
それは死後に母親との霊界通信を通じて、 天国の真実をみんなに伝えるためであったことを告げられるの」

へえ!

「『天国の真実』っていう本なんだけど、すっごく面白いんだ~」

(「天国の・・・」となっているけど、書かれていることは、輪廻転生や高次の存在や、人生のしくみのこと、いろいろ・・・)

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