私: そういえば、ママ、2~3年前から、時々夜空を見上げ
てるよね?
ママ:うん。なんかね、星空を見上げてると、郷愁の想いに
駆られるんだよね。なんでだろう?
「帰りたいなあ」って。 (笑)
そして、あるとき、夜空に向かって、こんな言葉が口を突い
て出た。
「神様、私をしもべとして使って下さい。私に出来ることなら
何でもやります」って。
ママは自分でもびっくりした。
でも、偽らざる気持ちであることも確かだった。
きっと、魂が望んでいるのだろう。
以来、空を見上げてはそういう気持ちになる。
それに、「使命」とか「任務」とかいう言葉を聞くと、わくわく
する。
「でも、なぜだろう?」
とうとう、ママはセッションで答え探しをすることにした。
仲間に頼んで、その理由がわかる過去世へと誘導しても
らう。
リラクゼーションの後、野原でくつろいでいる場面をイメージ
していたら、いきなり白い猫が見えてきた。
ママ:(猫が)私を見てる。
(猫に向かって)なぜ私を見てるの?って聞いてみる。
猫:あなたが呼んだから。
ママ:「使命」っていう言葉を聞くと、なぜ私がわくわくするの
か知ってる?
猫は笑っている。
答えてくれない。
猫、といっても、とても大きくて、まるで何かの化身みたい。
仲間が、「あなたはマサコさんにとってどんな存在?」と
聞いてくれるが、猫は答えない。
そして、
ママ:なんかね、(猫が)その野原を歩いて行きなさいって。
たぶん、小屋があるんだと思う。
(そんな気がした)
野原を歩いて行くと、本当に小屋があった。
広い野原の中に、素朴な木造りの小屋がぽつんと建って
いる。
煙突から、煙が出ている。
ママ:のどかですごい、いい感じ。
私は小さな女の子です。
その小屋で、家族と暮らしている。
お父さんと、お母さんと、たぶん赤ちゃんがいます。
仲間:では家の中に、入ってみましょう。 3,2,1。
ママ:赤ちゃんが、かごの中で寝てる。
優しい両親と赤ちゃんと、無邪気に、のどかに、幸せに
暮らしてる感じです。
両親はにこにこしてる・・・。
お母さんはエプロンドレスみたいなのを着て家事を
やってる・・・。なんか、すごく幸せです。
ママはとても幸せな気持ちに包まれていた。
そう、次の場面を見るまでは。
仲間:ここからどうしたいですか?
ママ:う~ん・・・・なんか、先(の場面)を知ってるみたいな
んだけど、見に行くのが怖いというか・・・。
でも、行ったほうがいいのかな・・・。
そこに答えがあるような気がする・・・。
仲間:では、3,2,1。
ママ: ・・・・・・・・。
ひとりぼっちになっちゃった・・・。
家族は殺されて・・・。血だらけになって殺されて、
私はひとりぼっちになってる。
強盗のような男たちが小屋にやってきて、家族は殺された。
野原で遊んで戻ってきた私は、茫然としている。
猫はどこかで、この状況のすべてを見ている。
仲間が次の場面へと誘導してくれる。
ママ:ああ・・・・なんかね、(私は)子供心に不条理を感じた
みたいです。人生になんでこんなことが起きるんだろ
う?って。それで、その事件以来、神様に、ずっと問い
続けたの。
なんでこんなことが人の道に起きるの?って。
そして大人になってから、修道院へ入ったの。
次の場面へ進む。
ママ:私は年老いてます。
結局ね、答えは「伝えなさい」だったの。
仲間:何を?
ママ:良いことも、悪いことも、悲しいことも、すべては経験
だということを。
家族といて楽しかったことも、一瞬にして一人ぼっちに
なって悲しかったことも、こんなの不条理だ!と思った
ことも、自分が感じたこと全部が、「経験」なんだって。
そうやって、みんな、人生を通りすぎるんだって。
仲間:それと使命と、どういう関わりがあるんですか?
ママ:私もそれを知りたい・・・。
この人生の中に、それがわかる場面があるみたい。
仲間:では、そこへ。 3,2,1。
すると・・・。
見えてきたのは、礼拝堂らしき場所。
ママは、キリストの像に向かってお祈りをしている。
顕在意識のママが必死で抵抗をしている。
(だめ、だめ!私はクリスチャンじゃないんだから!)
しかし、場面は続く。
ママ:キリストの像が私を見下ろしてるんだけどね、
私が約束したんだよって、言ってる。
私が、いつか、そういうことを伝える、って、神様に
約束したんだって。
自分の身に起きることをすべて受け入れて、そして、
「全ては経験」ということを伝える側に回りますって、
約束したんだって。
仲間:それはどういった形で伝えるんですか?
ママ:なんかね、人間って、何回も何回も生まれ変わるで
しょう?その度に、こう、ちょっとずつちょっとずつ、わ
かったこと (学んだこととか、悟ったこと)が、次の人
生に受け継がれていくんだって。
(まるで)コップに水が1滴1滴入るように。
で、ある程度の人生を経て、そのコップの水が一杯に
なったら、今度はそれを伝える番に回る。
私は、コップに最初の1滴を入れる前に、神様と約束
したんだって。
これから、この空のコップに1滴ずつ水を入れ、いつか、
何百年、何千年先に、(水が)いっぱいになったら、
人に伝えます、って。
それを今の言葉に置き換えると、「使命」とか「任務」
とかいう言葉になるんだけど、それを魂が覚えてるん
だって。
(ああ、だからその言葉を聞くと、魂が「使命」を思い出して
ワクワクするのか)
仲間:今回のマサコさんの人生にはどんなテーマがあるん
ですか?
ママ:今回はもう伝える側なんだって。
でも、私の人生の中で伝える時間は短い、今回は。
(そう答えながら、ママはなんだか悲しくなった)
ママ:小さい時から(すでに)伝える側になってる人もいる
から、そういう人はたくさんの時間を強いられるけど、
私はもうそんなに・・・。
今回の人生では(伝えられる時間は)短い。
伝える上で大切なのが、「愛」なんだって。
自分の知識や経験だけじゃなくて、自分がどれだけ人
に対して愛があるかによって、
どれだけ伝えられるかが決まってくるみたい。
なぜなら、伝えても愛がないと伝わらないんだって。
空回りしちゃう。
仲間:今のマサコさんが伝えるという使命を遂行するために
必要なことは?やるべきことは?
ママの口を借りて、高次の存在が答え始めた。