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聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第3章(3)~最初のヒプノ体験

ママは
「今でも何故あの時、ヒプノを受けようと思ったのかわからない」と言った。
 

第一、「ヒプノ」なんて言葉さえ全く知らなかったし、
なぜ、受けに行ったのか、思い出せないんだって。


そもそも、ママはすご~く猜疑心が強く、かつ慎重な性格だし。


その時は、ネットサーフィンしていて、たまたま誰かのHPに行き当たり、
大きな悩みを抱えていたママは、思い切って行ってみたのかもしれない。


いざ、セッションに入っても、何も見えなかったんだって。


ず~っと、真っ暗なまま。


しばらくして、ようやく海らしき感覚がしたけれど、「海?」と思った瞬間、また真っ暗になってしまった。 



誘導を受け続けていると、突然、大きな木がふっと見えた。
そして、その大木の根元で無邪気に遊ぶ5歳くらいの女の子。


黒髪でおかっぱ。
白いブラウスに赤い吊りスカート。
「あれっ?何、これ? 私、何を見てるの?」


高い高い木の上の方には、まるで世界の叡智を知り尽くしたような、偉大な雰囲気の(まるで仙人のような)おじいさんらしき人の顔があるような気がする。 
そして、彼は優しいまなざしで女の子を見守っている。(ような気がする)


なぜか、このおじいさんは人間ではないような気がした。


次の瞬間、凄まじい光がぱあっと光って、まぶしさで何も見えなくなった。


再び、真っ暗。


しかし、数秒後には、またあの大木と女の子の場面に戻っていた。


そしてなんと、あの強烈な光が小さな太陽のような形に変わって
木の背後から女の子を見守っているではないか!


「(女の子に)動いてみてください」とセラピストが言った。


女の子(つまりママ)が横に動くと、その丸い太陽形の光は
ママの姿を目で追った。(ような気がした)


再びセラピストが、「上にジャンプして下さい」と言った。


ママが上にふわふわと浮かんでいくと、
その太陽形はす~っと飛んできて、風船のような球形になり、
ママを(安全なように)すっぽりと包み込んだ。


ママは突然、理解した。
「見守られている」ということを。


自分は一人ではない。
あのおじいさんと、そして光の存在。

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