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聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第3章(5)~輪廻転生

話を戻すと、この日ユーリさんに受けたセッションでは、とんでもないことが起きた。
 

リラクゼーションの後、誘導を受けたが真っ暗で何も見えなかった。


ベテランのユーリさんは、
森の中の小路を進むとお城が見えてきます、
お城に入って2Fへ続く階段を上りましょう、
と上手に誘導を続けてくれた。


2Fの部屋から何が見えますか?


と、その時だった。
突然、2Fの窓辺に佇む女性が見えたのだ!


窓の外には、森に囲まれた小さな湖。
その湖を見つめながら、後悔の念にかられている女性の悲しみが痛いように伝わってくる。
いや、伝わってくると言うより、ママがその女性で、
悔やんでいるのはママ自身。


次の瞬間、湖に頭からぶくぶくと沈んで行く女の子がはっきりと見えた。
長い金髪の髪が水にゆらゆらと揺れながら沈んでいく。
年の頃は19歳。
胸元が白いレースになった、深緑色のワンピース。


ママの娘だった。
それは事故だった。


ママは娘を愛していたけれど、愛情表現が上手に出来なくて、
そのことを悔やみ、窓辺から湖を見つめては深い悲しみと後悔に苛まれていた。
何年も何年も・・・。



その時だった。
右上の方から、「また生まれてくるよ」というその女の子の声が聞こえてきた。


えっ?


次の瞬間、今度は左上にお兄ちゃんの顔がぱっと現れた。


「み、みつる?あなたなの?」


すると、はっきりした声が・・・。
「そうだよ、ママ、ぼくだよ」


もう、ママはパニックだった。


このとき事故で亡くした娘が、今の息子に生まれ変わっている?

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