
青森から帰ると、ママはすぐにノリちゃんに電話をして、事の成り行きを話した。
ノリちゃんは、
「ああ、それは揺さぶりだね」と言った。
「揺さぶり?」
「うん。
大事なことを話すのに、普通に話したのでは伝わらないから、
だから揺さぶったんだよ。
遠くから来てるし、時間は少ししかないし、その限られた状況の中で 伝えなくちゃいけないわけだから」
そっか・・・・。
揺さぶりかあ・・・。
「でも、それにしても辛辣なことを言われたら落ち込むよね?」と、ママが訴えると、
ノリちゃんは、「神様は厳しいんだよ」とさらりと言った。
そして、
「カウンセラーじゃないんだから。相談者の話を優しく聞いてアドバイスをあげる、とかいうのとは違うんだよ」と続けた。
そうなんだ・・・・。
神道のことも、木村先生の立場も、ママはよくわかっていなかったのだ。

