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聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第7章(12)~木村藤子先生-12

その話は、先生があの状況の中で、わかりやすい例えとして使っただけなの」


そうなの?


「うん。相手の気持ちを尊重するとか、相手に思いやりを持つとか、 いろんな意味にとれるけど、 一言で言うなら、人に愛を持ちなさい、ってことかな?」


ママが1年間考え続けたことは、そのことではなくて、
「中庸」の意味なんだって。


「先生はね、ママに、、”あなたには真ん中がない”って言ったの」


真ん中って?


「つまり、”中庸”とか”中立”のことだと思うんだ」


それともうひとつ。


先生はママたちの帰り際に、
「みんな同じなんですよ」と繰り返し言った。


中庸。
みんな同じ。


この二つの言葉が、後に、ママがセラピストを目指す上で、
とっても大事なキーワードになってくる。


その時になって、ママは初めて、何故、木村藤子先生のところへ
連れて行かれたのかがわかるんだけど。


もしかしたら、ママ自身が決めてきた青写真だったのかもしれない。


ヒプノを勉強する以前に、そういう人の所へ行って、あらかじめ必要なことを 学んでおく、って。


そして、ちゃんとEさんのおばあちゃんが前もって
「あなたのため」って言ってくれることで、ママが先生の言葉を真摯に受け止められるように 布石を打っておいたのかもしれない。


ママは
「木村先生に本当に感謝している」と言った。

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