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聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第9章~レイキで見た過去世(4)

さらに1ヵ月後、ママは仲間とのセッションで同じ過去世を見ることになる。


その時は「ヒプノに関わる過去世へ」と誘導してもらったら、同じ所へ行ったんだって。


そこは高い天井の部屋で、部屋の中央には寝台がある。


寝台というか、少し高さのある診療台のような感じ。
男性の患者が仰向けに寝ている。


患者を囲んで何人かのヒーラーが立ち、手をかざしている。
ママには患者の頭の方から手をかざしているお兄ちゃん(Kさん)と、患者の横に立っているお母さん(先生)の姿しか認識できない。
他にも数人のヒーラーがいるような感覚があるだけで、姿は見えない。


そして、ママはと言えば、ああ・・・・部屋の片隅の上部に浮かんでいる。
既に亡くなっているから。
その場所から、悲しげな目で皆を見下ろしている。
自分も本当ならそこに居て、一緒にヒーリングを行っているはずだったのに。
心は悲しみと後悔で一杯。


「具体的にどんなことをしているのか、見せて」とママは頼んだ。


セラピストが誘導してくれる。
「そこに意識を集中して下さい」

(催眠の時はこのようにセラピストが言葉で誘導してくれないと、自分から見に行くのは難しい)


何が起きているのかがはっきりとわかった。
ヒーラーが手をかざすと、患者の体の中のエネルギーが動いていく。
そうやってエネルギーのバランスを整えていくと、患部が治っていくのだ。


催眠の後、ママはネットで検索してみた。

すると、古代エジプトでは紀元前3000年頃から「眠りの寺院」と呼ばれる場所で催眠療法が行われていたと出ている。

神官が患者を催眠に誘導し、治療を行う。
催眠から覚めた時には患者の症状は改善している。

この手法は紀元前4世紀のギリシャへ伝わり、その百年後にはローマに伝わったそう。


ママが催眠で見た部屋は寺院の中の一部屋だったような気もする。


「もしかして、ママ、ここに居たのかな?ねえ、エフちゃん?」


ママはどうしても信じられなくて、後日、Kさんにお願いしてセッションを行った。
「だって、もしKさんが同じ過去世に行ったら、本当かどうかわかるでしょ?」


実はこのセッションでは、Kさんはその過去世へは行かなかった。
ママが、「古代ギリシャかローマで、かくかくしかじかの時代・・・」と誘導したにも関わらず、全く違う時代へ行ってしまったんだって。


「でもね、その時出てきた過去世はKさんとママにとって、とっても大事なものだったの」

Kさんのハイヤーセルフはこう言った。
「(ママが誘導したものよりも)今見ておくべき過去世があったので、そちらを優先した」って。


ママは諦めきれず、
「私がいろいろと見てきた過去世は事実ですか?」と聞いたんだって。


で? ハイヤーセルフは答えてくれたの?


「うん。”事実である”って、はっきり」


それから、また別の機会に、ママは雲の上のおじいさんと対話をした際に、
「私が昔、眠りの寺院で仕事をしていた時は、ギリシャですか?ローマですか?」と聞いてみた。


おじいさんは、「ああ、それなら、たぶんギリシャでしょうねぇ」とゆっくりと言った。


「ローマは・・・とても・・・・争いが多かった時代で・・・あなたは・・・・ギリシャに・・・・ いたときの・・・・方が・・・・とても・・・・きれいな・・・・心で過ごしております」


ママ: 「そのとき、Kさんがお兄ちゃんで、教室の先生がお母さんでしたね?」


「(つぶやくように)う~ん・・・・・もっと・・・・いるはずだけど・・・」
「ローマ・・・・・のときは・・・・人の・・・・・死骸ばかり・・・・・見ていた・・・・・]


ママ: 「私はローマにも生まれたことがあって、その時は人の死骸ばかり見ていたんですか?」


「はい・・・どうしようもない・・・・どうすることもできずに・・・・人の・・・・死体を・・・・ 見下ろして・・・・・あなたは・・・・・とても胸を痛めていました」


ママ: 「その時の私はこういう仕事をしていたんですか?人を癒すような・・・ギリシャのときと同じような仕事だったんでか?」


「それを・・・しなくては・・・いけないのですが・・・・死ぬ人を目の前にし・・・・自分が・・・・ どうしていいのか・・・・わからず・・・・力を・・・・発揮できずに・・・とても・・・・悔やんでおりました」

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