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聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第18章~時間の概念(28)

サチエさんは、この過去世のことを、
「生まれ変わりの反動のような人生」と言った。

自分の思うままにやりたいことをやっていく人生も、幾多の生まれ変わりの中には必要なのだと。

ふうん?どういうことなのかな?

ママは、過去世の人物(放蕩息子)に、自分の生まれ変わりであるサチエさんを
どう思うかと聞いてみた。

即座に、「つまらない」という答えが返ってきた。

「真面目すぎる。もっと自分のやりたいことをやればいいのに」

ここで、光の存在にも、今日、なぜこの過去世を見たのかと聞いてみる。

「自分の気持ちの赴くまま、好きに生きる人生も必要。
いつも、人のため、だけでは駄目」

そして、こう言った。

「バランスをとるために必要」

あ、そうか!

ママは合点がいった。

いつか読んだ本の中に書いてあった。

これは、「振り子現象」なんだ。

振り子現象?

「うん。たとえば、シスターのような人生を送る。その後に、遊女の人生を送る。
そういう両極端な人生を何度か繰り返すうちに、振り子の揺れががだんだん小さくなって、 最後は真ん中で止まるの」

お金に関わる人生でも有り得る。

すごく貧乏な人生を経験して、「お金がすべてだ」と思う。
次に、とてもお金持ちの人生を経験して、「お金で買えないものもある」と悟る。
それを繰り返すことで、振り幅が少しずつ小さくなって、中庸に辿り着く。


サチエさんの例でいうなら、ある時は、遊び呆けて好き勝手な人生を送り、
ある時は、自分のやりたいことを抑制して、ひたすら人のためだけに尽くす人生を送る。

どちらの人生も、自分を中庸に持っていくために、つまり、バランスをとっていくために必要。

「そういうことなんじゃないかな?」

でも、なんで、「今日」、それを見たの?
縄文時代の過去世の書き換えよりも大切だったの?

「うん、エフちゃん、潜在意識って本当に賢いの。
必ず、必要なところへ連れて行ってくれるみたいよ。
きっと、今のタイミングで、サチエさんにはこれを知る必要があったんだろうね」


そう、潜在意識は、ちゃんとタイミングを見計らっているようだ。

だって、この数か月後に、サチエさんは思いがけず、あの縄文時代の過去世を書き換えることになるのだから。

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