聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第16章~ペットと繋がる(13)

ママは最近、ある昔の出来事を思い出したという。

「まだ20代の頃にね、ある食品会社の倉庫で子猫がねずみとりに手を挟まれたことがあったの」

「昔のねずみ捕り、って金網のオリの中に餌を置いておびき寄せて、ねずみがその餌を食べようとして 中に入った途端に、上から扉がガシャン!と降りて、入口が閉まる仕掛けなの」

子猫はその餌に手をのばして取ろうとしたのだろう。

扉が降りて、手を挟まれてしまった。

どんなにもがいても、扉を上に上げない限りは手を解放できない。

猫の叫び声を聞いて集まった社員達が助けてあげようとするのだが、 人が近付くと、猫が恐がって暴れるのでオリに触れることすらできない。

子猫は恐怖に怯えた顔で、もがき、暴れる。


それを見ていたママは可愛そうで、咄嗟に、こう言った。
「お願い!助けてあげるから、じっとして!」

その瞬間。

猫がぴたっと動きを止めた。

ママは急いで扉を上に持ち上げた。

猫はすごい勢いで逃げて行った。

それって・・・・、ママの言ったことがわかったのかな?


「その時は猫を無事救出できたので、何も思わなかったし、それっきり忘れていたんだけど、 最近ね、ふっとその出来事を思い出したの。

そして、ああ、もしかしたら、あの時、ママの”助けたい”という切羽詰った気持ちが伝わったから、 大人しくなったのかなって」

ママの必死な思いがテレパシーで猫に伝わったのか・・・・。

その瞬間だけ、周波数が、カチッと合ったのだと思う。



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