聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第18章~時間の概念(13)

このとき、ママが誘導してもらったのは、

「○○さんとの関わりが分かる過去世へ」だった。

○○さんと言うのは、今生において、ママが人間関係で葛藤した相手。

「あのね、豪華客船に乗っていたとき、乗り込んできた海賊のひとりが、 その人だったの。そして、倉庫会社の経営者は、その人の関係者」

過去世を見ながら、ママは顕在意識で、

「この時も、この人達は自分を苦しめたんだ」と思ったんだって。

「そしたら、涙が止まらなくなって、すごく気分が悪くなったの」

今にして思えば、そのときの悲しみや苦しみを再体験していたのだと思う。

肉体は今のママなんだけど、「感情」だけがタイムスリップしているような感じかな。

残念なことに、この時のママも、セラピスト役の仲間も、初心者ゆえ、この感情を解放するすべを知らなかった。

だから、ママはつらい気持ちを再体験して、そのまま今に持ち越して覚醒してしまったのだ。

(と、思う)

それから、その過去世で、中間世へ行ったとき。

肉体を離れて、魂だけになったママは、

セラピストに、「この人生で学んだことや気づいたことは?」と言われ、

またもや涙が止まらなくなった。

「後悔したの。せっかくの1回の人生を無駄にしてしまった、って」

ママがそのとき、何となく分かったのは、

「再び生まれてくる」のが、いかに貴重なチャンスなのかということ。

あの世へ行ったら、また簡単に生まれ変わってくるのだと思っていたママには 意外だったが、「生まれてくる」ことは、それこそ、福引で1等を当てるくらい、 とても恵まれたチャンスなのだ。

その、せっかくのチャンスを、何も成し得ないまま、わずか21歳で終えてしまったことをママは嘆き、深く後悔したのだった。

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