聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第19章~占いと未来(24)

「あの日、帰ってから、マサコさんが言ったようにしてみたの」

そしたら、あーちゃんが、こう言ったんだって、

「佳奈ちゃんは悪くないんだよ。
(佳奈ちゃんの)お姉ちゃんが佳奈ちゃんを叩くから、
だから佳奈ちゃんはお友達を叩くんだよ」

すごい・・・・

あーちゃんはそんなこともわかっているんだ・・・・。

ママは、きっと、佳奈ちゃんのお母さんが、日常的にお姉ちゃんを叩くのだろうと思った。
(後日、それが事実だとわかった)

叩かれたお姉ちゃんは悲しい気持ちのやり場がなくて、自分より小さい妹を叩くのだろう。

そして、妹はその気持ちのやり場がなくて、保育園でお友達を叩く。

ゆうさんが目を丸くした。
「そうなの?」

ママは、ヒプノをやっていて、いつも思う。

生まれてきた赤ちゃんは、空っぽの電池みたいだって。

育っていく中で、親の愛情を沢山もらいながら、
その電池を少しずつ充電していく。

電池が満タンになるように育った子は、自分を愛し、人も愛せる人間になるような気がする。

そういう人は他人をいじめたり、意地悪をしたりしない。

親の愛情に飢えている子は、その満たされない気持ちを
友達へのいじめや意地悪で晴らそうとする場合がある。

でも、悲しみを他人に向けて心を満たそうとしても、
愛の電池は充電されない。

「自分が嫌い」「自分を好きになれない」と言う人が
幼児期退行をすると、たいていは、親の愛情に満たされなかった 寂しい心に行きつく。

「でもね」と、ママは言った。

「だからといって、その人たちの親御さんが必ずしも我が子を
愛していなかったわけじゃないの」

子どもって、ちょっと叱られただけでも、
「お母さんは私を嫌いなんだ」と思ったりするのだという。

ママ自身が幼児期退行を受けた時、
「子供の頃の悲しかった場面へ」と誘導されたら、
まだ4歳か5歳の頃の、保育園の場面に行ったんだって。

「そのころね、午後になるとお昼寝の時間があるんだけど、
それが嫌で嫌で・・・・。だって、ちっとも眠くないのに、寝なくちゃいけな
いんだもの。すごく苦痛でね。
で、ある日、そおっと起き上って、家まで全力疾走で逃げ帰っちゃったの」

保育園は自宅からすぐそばだった。

家に着いて、母親の顔を見た時、ママは、「ああ、もう大丈夫だ」とほっとしたんだって。

保育園の先生があわてて追いかけてきたけど、母親のもとに
戻ったママは安心していた。

それなのに、あろうことか、母親は、すみません、と頭を下げて、
ママを先生に引き渡してしまった。

ママは茫然としていた。

次の瞬間、心の中に、親に捨てられた、
そんな想いが沸き起こってきた。

えっ? それって、ちょっと大げさじゃない?

「そうなんだけどね、エフちゃん、小さい子供って、そんなことでも
傷ついたり、悲しんだりしてる、ってこと。
ママだって、そんな小さい頃のこと、すっかり忘れてたのに、
”子供の頃の悲しかった場面へ”って言われたら、そこに行っちゃったんだもの。
その時は相当ショックだったんだろうね。
だから、潜在意識の中にしっかり残ってたんだと思う。」

その場面で、セラピストがこう聞いてくれた。
「あなたはどんな風にしてほしかったの?」

「そしたらね、潜在意識下でこんなことを言ったの」

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