聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第19章~占いと未来(25)

「保育園に戻らなくちゃいけないわけを、ちゃんと説明してほしかった」

そう言って、ママはわんわん泣いたんだって。

まさにその時は、そういうやるせない気持ちだったのだと思う。

当時、おばあちゃんは忙しかったので、ママを保育園に預けていたんだけど、
小さい子供にはそんな事情がわからない。

家まで必死で走って帰って、母親の顔を見た瞬間の安堵感。

それなのに、それなのに、先生に引き渡されて・・・・。

潜在意識下では、はっきりと記憶が蘇った。

そうだ、あのとき、母親に対して、不信感を持ったんだった・・・・。

「お母さんはおうちでやらなくちゃいけないことがたくさんあるの。
だから、もう少しだけ、保育園に居てくれる?」
って、説明してくれたら、自分は納得できた。
そして、夕方、家に戻ったら、
「今日は、ごめんね。でもおかげでお仕事が片付いたよ」
そんな風にいってくれたら・・・。

ママは自分で答えながら、びっくりしたんだって。

小さい子供って、そんな風に思ってるんだなあって。

そして、同時にもうひとつの記憶が蘇ってきた。

小学校低学年の夏休みだったと思う。

何かで母親に叱られた。

すごく悲しかった。

ママは泣いていたかもしれない。

すると、母親が、「さあ、もう泣かないで、アイスクリームでも買っておいで」と
頭を撫でて、お金を渡してくれた。

「その時ね、ああ、お母さんは私を嫌いじゃないんだ、ってほっとしたの。
頭を撫でられたからかな」

「子どもって、叱られている内容よりも、叱られている行為そのものが悲しいみたい。
叱られただけで、お母さんは私を嫌いなんだ、って思ったりする。
だから、叱った後は、必ず抱きしめて、嫌いで叱ったんじゃないんだよ、
あなたのことが大事だからだよ、ってフォローすることが大事だと思うんだ」
とママは言った。

スキンシップはとっても大事。
抱きしめると、お母さんの皮膚を通して、愛の波動が子供に伝わる。
子どもは親から愛されていると体感できる。

そうやって、愛の電池が少しずつ充電されていく。

「抱きしめられるのは小学生ぐらいまでだから、それまで、いっぱい
抱きしめて育ててあげるといいよ」と、ママはゆうさんに言った。

ゆうさんが、頷きながら、
「あっ! そういえば・・・・!」と思い出したように言った。

家にいるとき、たまにあーちゃんがそばに来て、
「ママ、ぎゅう、ってして」と言うのだとか。

そして、ぎゅうと抱きしめると、にっこり笑って、
また自分の遊びに戻っていくのだという。

そうなんだ・・・・。ゆうさんの愛情をもらいにきてるんだね。
ふっと心が寂しくなると、そうやって愛情で満たしてもらって、
また安心して遊び始めるんだね。

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