聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第20章~ヒプノの世界(40)

「そういえばね、エフちゃん、その友達は、結婚してても、全然子供が
欲しいと思わなかったんだって」

でも、今は二人の子供のお母さんなんでしょう?

「うん。それにも不思議なわけがあるんだよ」

ママは友達に聞いた話をしてくれた。

あるとき、仲の良い友人Aさんが妊娠したんだって。
初めての子供でそれはそれは楽しみにしてたんだって。

ところが、生まれた子供には障害があって、育つことはできないって
お医者さんに言われたの。
1年も生きられないだろうって・・・。

彼女はそれをほかの友人から聞いて、会いに行っていいものか
どうか迷ったんだけど、病院に行ったんだって。

新生児室を覗いた彼女は、息をのんだ。

ベビーベッドの辺り一面が、まばゆいばかりの金色の光に包まれて
いる。
そして、全身から金色のオーラを放つ赤ちゃんがそこにいた。

その神々しさに、彼女は足が震えた。
涙が溢れ出てきて、なぜか急に
「子供を産まなくちゃ!」って思った。

「それにね、彼女だけじゃないの。後でわかったんだけど、実は
彼女が知ってるだけでも他にも二人の人がおんなじことを思ったん
だって」

それで子供を産んだの?

「うん。三人とも」

その子供は3歳まで生きて、光に帰った。

Aさんは悲しみから立ち直ることができなかった。


1年後、しばらく会っていなかったAさんから、(その友達に)突
然電話がかかってきた。

で、会ったわけ。

そしたらね、Aさんのそばに、
小さい男の子がいるのが視えた。


その子が着ている服の特徴を言うと、

Aさんは、「あの子だ!」って。
それは、生前、子どもによく着せていた服だったんだって。

実はその友達というのは、霊力がある人だった。

だから、子供がその人を媒体に選んで
話をしにきたんじゃないかと思う。

Aさんは、泣きながら、
「また生まれ変わってきて、いつか会える?」って聞いたんだって。

その子はこう答えたの。

「僕はもう人間には生まれないんだ。
あれは僕(が肉体を持つ最後)の人生だったんだよ」

そして、
「僕はこれからすごく高い(次元の)所に行くから、もう会えないけど、
でも、いつでもママのそばにいるよ」って。

そう。

今回は生まれてすぐに光の世界に戻ることも、その子が決めていた
ことだった。
そしてそれは、肉体をもって、人間として生きる最後の人生でも
あった。

お母さんもまたその計画の協力者として、その子をこの世に送り出
すことを引き受けていたのだった。
(魂同士のときに計画したので、人間に生まれた後のお母さんは
もちろん覚えていないんだけど)

その子は、にっこり笑った。
「ママ、ありがとう」

そして、こう続けた。

「ママもママらしく生きて行ってね。いつだって見守ってるからね」

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