聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第21章~時空を超えた再会(15)

さて、6人の仲間が集まって、楽しく食べたり、飲んだり、おしゃべり
をしていた最中のこと。
当然、ヒプノの話になるんだけど、みんな、卒業しても自信がなくて
セラピストなんて、とてもとても無理・・・、みたいなことを口々に言っ
ていた。

ママは、なぜみんなが「無理」っていうのか、その理由もわかって
いた。ママ自身もかつてそうだったから。
だけど、ママは卒業後、次のヒプノの教室に通っていて、自分なりに
掴めたものがあったので、それを教えてあげれば、みんなも壁を突
破できるんじゃないかな、って思ったんだって。

それで、
「ねえ、ねえ、大丈夫! みんな、ちゃんとできるよ! 私が教えて
あげる! あのね、このときはこうすればいいんだよ、こういうときは
こうやって・・・・」と隣の席の人に話していたら、あらら・・・。
なんで?
みんながし~んとして、ママの話に耳を傾けている・・・・。

隣に座っている人の声しか聞き取れないぐらいに、店内はざわめい
ているのに、みんな、突然話すのをやめて、ママに注目していた。

ママの方がうろたえてしまって、
「あれ? やだ~、みんな、どうしたの?」って。

そしたら、誰かがこう言った。
「だって、マサコさん、話がうまいから」

えっ? 私、話がうまい?

ママはぽかんとしたが、次の瞬間、妙なことに気づいた。

「あれ? ”話がうまい”って、最近、よく言われ る! 不思議~!
この一週間で、3人からその言葉を言われたよ~」

そのとき、ミミさんが叫んだ。
「それ、それ!! マサコさん、それよ! それがサイン!」

ええっ?  「話がうまい」が?

確かに一週間で3人から言われたのだ。

「仕事で会ったお客さんでしょ、職場に入ってきたばっかりのパート
の人でしょ、それにみつるお兄ちゃん」
今、言われたのをカウントすると、4回目。

でも、「話がうまい」って、それをどうやって生かせばいいわけ?

ママが腑に落ちない顔をしていると、ミミさんが言った。
「話をすればいいの!」

そっか! じゃあ、私が今習ってること、みんなに教えてあげるよ!
勉強会、やる?

5人が一斉に、「やる、やる!」と言った。

ふうん、そんなノリだったんだ~。

「でもね、エフちゃん、そうは言ったものの、立ち消えになることだっ
てあるじゃない? ところが、その時は、ミミさんがさっと手帳を取り
出して、じゃあ、いつにする?って・・・。
で、早速、年が明けたらスタートすることになって、しかも、ミミさん
が、”毎月ね”って!」

そっかあ。
ママ的には、「みんなのために教えてあげたい」だったんだね?
ところが、おじいさん(? 上の人)は、そうではないよ、
仲間があなたのために生徒役を買って出てくれたんだよ、って。

「うん、そういうこと」

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