聖なる樹のヒプノセラピー物語      

第21章~時空を超えた再会(26)

「でもね、エフちゃん、その子を見た瞬間は、
”この子、私じゃない!”って思ったの。
だって、すごく快活で、天真爛漫で、明るくて・・・」

およそママのキャラとは違うと思ったのだそう。

女の子はママの手をぐいっと引っ張って、部屋を飛び出したかと
思ったら、もう二人は野原のような所を走っていた。

小川に出た。
妖精のような、きれいな女の人たちがたくさんいる。

その人達はみんな輝いて、きらきらしてる。
頭には花輪をつけてて、
なんでだろう。 すごいきらきらしてる。

そして、
あっ!
また、うちのワンちゃんがいる!
今飼っているワンちゃんが小川のそばに・・・。

その小川からもうちょっと先に進んだところに、小さな小屋
があるのが見えた。

女の子は、そこに宝物があるから、それを見せたいって言
った。

小屋のドアにも、さっき見たのと同じ白い十字架が掛けられていた。
ダイヤモンドがキラキラと輝いている。
本当に、目が釘付けになるくらい、きれいな十字架だった。

小屋の中の様子はよくわからなかったけど、光で満ちているようだ
った。

女の子は、小さな宝石箱を持ってきて、ママの目の前で、
「ほら、これ!」と開けてみせたけど、ママには何も見えな
かった。

目を凝らして見る。

何となく・・・。
ピンク色のハートのようなものが入っているような気がした。

女の子は、「これ、これ!忘れていってるでしょ?」
と言って、それをママのハートの所に、カチッとはめ込んだ。

その瞬間、ママには、それが何であるかがわかった。

「自信」だった。

ママが小さい頃に、置いてきてしまったもの。

「ありがとう」って言いながら、ママは涙がぽろぽろ出てきた。

女の子は空っぽになった箱をパタンと閉じると、「これでもう
大丈夫だよ」というような顔をして、ニコニコと笑っていた。

セラピスト: そのハートをはめてどんな気持ちがしますか?

ママ: なんだか・・・泣けてきました。
    ちっちゃい時に、私が忘れちゃったもの・・・。

セラピスト: それを思い出させてくれたんですね?

ママ: (彼女は)待ってたみたいです・・・・。
     この時が来るのを・・・・。

ママがそう言うと、女の子がにっこり笑って抱きついてきた。

セラピスト: あなたの方から伝えたいことは?

ママ: ありがとう・・・・。

覚醒後、ママは、
「ウソみたい・・・! ウソみたいだった・・・」って。

まるで不思議な夢でも見ているようだった、って。

初めてのインナーチャイルドのセッションだったから、
きっと寂しい子が出てくるんじゃないかと思ってた。
それなのに、こんなに明るくてお茶目な子・・・。
え?この子、私じゃないよ、みたいな感じで・・・。

でも、榊先生は、「本来のマサコさんの姿だと思いますよ」って
言った。

つらい経験をしている人に、必ずしもつらいインナーチャイ
ルドがで出てくるかというと、そうでもなくて、
逆に自分に勇気をくれるインナーチャイルドが出てきたり、
あるいは遊んだり楽しいことをする方向に意識を向けてくれる
インナーチャイルドが出てきたり、その時その時で必要な人が出て
きてくれるんです、って。

ヒプノって本当に不思議・・・・。

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