fc2ブログ
 

聖なる樹のヒプノセラピー物語      

神様のお使い(11)

そんなこんなで、ママも、仲間も、みんな少しずついろんな
変化が起きていったんだけど、そうなればなるほど、ママの
脳裏をよぎるのは、あの木村藤子先生の言葉だった。

ママが木村先生をたずねたとき、先生は最後にこう言った。

「みんな同じ。みんな同じなんですよ」って。

その言葉はママの魂に刻まれた。

でも、そのときは意味がわからなかった。

ママ:今はね、エフちゃん、少しは理解できるようになったと
   思うんだ。
 
   人は輪廻転生を繰り返しながら、自分で決めてきたテー
   マをクリアしたり、学んだりしながら魂を磨いてるわけ
   でしょう?
   そのために、いろんな経験をする。
   いろんな経験をするために、さまざまな役柄を演じる。

   たとえば、ここに12色のクレヨンがあったとして、すべ
   ての色を体験したいと思ったとするじゃない?

   今回は赤色を体験したくて、赤に生まれてくる。
   周りには青色の人もいれば、黄色の人もいる。
   そのときに、自分が赤色だからって、違う色の人をうら
   やましがったり、馬鹿にしたりするのはおかしいよね?

   だって、自分も過去には青だったかもしれないし、来世
   は黄色かもしれないしでしょう?

   そうやって順番にすべての色を体験するんだから、
   結局、「みんな同じ」なんだと思うんだ。

   たまたま、今生で体験している色が違うだけだよね?

私はちょっと想像してみた。

12個の魂がクレヨンの箱の前で、
「私は赤にしよう!」「僕は緑かな」とわいわいがやがや、
なりたい色を選び、個々の色をまとったとする。

色をまとった途端に、自分がその色を選択してきたことなど
すっかり忘れ、人生をスタートさせる。

そして12個全員が、順々に人生を終えて、再び魂に戻ると、
「どうだった?赤は?」
「うん、情熱的な人生で楽しかった。青さんはいつも冷静だっ
たね」
「そうだね、淡々としてたから、次は赤になってみようかな」
な~んて、感想を述べ合ったり、次なる人生に胸を膨らませ
たりしてるんだろうか。

ママは、再び、「みんな同じなんだよね」って言った。

「だから、ちょっとメッセージを受け取れたり、何かが見えた
り、感じられたりしても、それを ”自分は特別”とか、”人と
違う”とか思うのは、勘違いだと思うの。

小林正観さんが言うように、そんなのはすべての人が持ち
合わせている能力だから」

そして、今、たまたまその能力を思い出せたのだとしたら、
それを「人のために役立てたい」とママは思っている。

私:それが、「神様のお使い」なんだね?

ママ:うん。思い上がったり、傲慢になったら、「神様のお使
   い」ができなくなる気がする。
   ヒプノのセッションをやっていて最近とみに思うんだけど、
   自分は媒体として使われているだけだなあって。

だから、「謙虚でいること」はとても大切だとママは言った。

自分が媒体だとわかっていて、謙虚でいればいるほど、
神様にとって「使いやすい」存在のような気がするから。

PageTop