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聖なる樹のヒプノセラピー物語      

神様のお使い(16)

美帆さんのヒーリング力は本当にすごいものだった。
彼女はとても愛に溢れ、かつ純粋な人なので、そういった
ことも力の大きな要因になっているのだと思う、ってママは
言った。

癌を治したことを聞きつけた知人・友人たちが、
「こういう人がいるんだけど、お願いできないかな」って、
いろんな相談を持ち込むようになった。

ママ:そして・・・。

私: そして?

ママ:美帆さんの苦悩が始まったの。

一番の苦悩は、本当にヒーリングの力で治ったのだろうか
という疑問。

ママ:なぜ、どうして治ったのか、解明できないじゃない?
   目に見えない世界のことだし。

それに輪をかけて美帆さんを苦しめたのは、治る人と治ら
ない人がいるという事実だった。

「自分の力が足りないからだ」って、美帆さんは自分を責め
るようになっていった。

でも、ママにはそうは思えない。

ママ:だって、私たちは神様じゃないんだから。
   来る人来る人、一人残らず治せるはずがないでしょう?

それに、癌のときは、癌自体が消えたので、はっきりと効果
を確認できたけど、他の病気で症状が軽くなっていたとして
も、気づけない可能性がある。

だけど、せっかく自分を頼ってくれたからには、なんとか
治してあげたいと思う美帆さんには、
「なぜ、治せないのか」、それが苦しみなのだった。

それで、ママはあるとき、美帆さんがヒーラーだったときの
過去世を見に行ってみることにした。

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