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聖なる樹のヒプノセラピー物語      

神様のお使い(31)

人は輪廻転生を繰り返す。

肉体は死んでも魂は再び別の肉体に宿り、「人生」を続け
ていく。

魂にはその都度、経験した人生の記憶が刻まれていくが、
肉体を持って生活している間は(殆どの人には、その)記憶
がないので、人生は1回きりだと思っている。

ママだって、つい数年前まではそう思っていた。
何度も何度も自分の過去世を見て、最初は妄想かなとか、
自分の頭で作り上げたストーリーかなと思っていたことが、
やがて確信に変わるまでは。

そして、人は生まれる前に自分の人生の青写真を作って
くること、そのために必要なキャスティングを設定し、国や
性別や親も選んで生まれてくること、そんなことが少しずつ
分かってきた過程で、ママが疑問に思うことが二つあった。

ひとつは、青写真を作ってくるのなら、なぜ、悲しいことや
苦しいこと、つらいことが人生に起きるのか、ということ。
わざわざそんなことを自分の青写真の中に組み込むだろう
か?

この答はとても意外だった。
一言で言うなら、「魂」のレベルでは、私たちが考えるよう
な、良いことと悪いことの線引きがないからである。

私:線引きがない?

ママ:うん。人間は、楽しいことや嬉しいことは良いことで、
  悲しいことや苦しいことは悪いこと、って線引きしてるで
  しょ?
  でも、魂的にはそんな線引きはなくて、すべてが「経験」
  に過ぎないという感じなの。

「悲しい」って、どんな感じなんだろう。
「苦しい」って、どんな感じなんだろう。
「楽しい」って、どんな感じなんだろう。

そうやって、いろんなことを体験し、味わおうとしているらしい。

ママ:だから、たとえば、医者だった人が、何十年間も病と
  闘う患者のことが心に残っていて、ずっと病気に向きあっ
  ていくって、どんな気持ちなんだろうと、今度はそちら側
  の人生を計画してくることもあるし、あるいは、身近に
  いる大切な人を亡くすって、どんな感じなんだろうと、そう
  いうストーリーを計画してくることもあるみたいなの。

  でも、それは「魂レベル」での話だから、ひとたび肉体を
  持って生まれてきたら、やっぱり苦しいことは苦しいし、
  悲しいことは悲しいよね。

じゃあ、生まれてから死ぬまで、つらいことも嫌なことも何
ひとつなくて、楽しいこと、嬉しいことばかりで人生を終えら
れたらハッピーかというと、それもまたそうでもないらしい。

ママ:だからさ、いつか「
パラレルワールド」というセッション
  をやったとき、みんなが達成感がなくてつまらないって
  言ってたじゃない?

私:ああ、自分の人生を思い通りに生きてみたらどうなるか
  っていうセッションだよね?

ママ:うん。みんな、大変なことや苦労があっても、今の自 
  分の人生の方がいいって言ってた。

「魂」の視点からみると、そう思えるらしい。

肉体を持つがゆえに、そのことを忘れているだけなのだ。

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