聖なる樹のヒプノセラピー物語      

魂の交信(37)

ママ:しゃれこうべさん、何かマチ子さんに伝えたいことが
  あるの?

しゃれこうべ:人は何回も生まれ変わる。
  それをヒプノを通して教えて欲しい。
  いろんな学びがある、ということを。

ママ:あなたは過去にマチ子さんとどういう関わりがあった人
  なの?

しゃれこうべ:(しゃがれた男の声で)友達じゃ。

ママ:友達だったの? チベットの時代に?

しゃれこうべ:(頷く)彼女はわかっている。

ママ:じゃあ、マチ子さんはお友達のしゃれこうべを、今、そば
  に置いているのね。再会しているのね?

しゃれこうべ:だから、何も心配はいらない。
  そばにいるだけで、わしは幸せじゃ。
  友と一緒にいる。

ママ:どうして「光の存在」とかじゃなくて、しゃれこうべという
  物の形でそばにいたかったの?

しゃれこうべ:彼女を見守っているというのを、教えたかった。
  そばで見守っているというのを。
  それを形で見せてあげるのが一番分かりやすかった。
  まだ、(彼女が、こういう)スピリチュアルを学ぶ前だった
  から。
  何か守ってくれる存在がいるということを、彼女に教え
  てあげたかった。

ママは、(そうかあ)と思った。
マチ子さんがしゃれこうべと出会ったのは、マチ子さんがスピ
リチュアルな世界を勉強する前のことである。
だから、「目に見えない存在」よりも、形ある存在の方が
「自分がここで見守ってるよ」というのを伝えやすかったのだ
ろう。

しゃれこうべ:その頃、彼女はとてもつらかった。
  だから、見守る存在として、私が形として現れた。
  しゃれこうべ自身は、私ではない。
  だが、中に入っているのは、私の魂。
  だから、彼女を骨董屋へ行かせ、それを買わせるようにした。

ママ:あなたは、チベット時代に、「僧」だったの?
  密教をやっていた方?

しゃれこうべ:共に修行をした。親友だった。

そうだったんだ・・・・。

ママは、好奇心からこんなことを質問してみた。

ママ:あなたが修行をしていた密教では、そのしゃれこうべの
  中に聖水をいれて、それを撒いたそうですけど、それには
  どういう意味があるんですか?

しゃれこうべ:お浄め。

ママ:普通のガラスの容器に聖水を入れるとか、いろんな方法
  があると思うんですけど、何故、人骨に入れるんですか?
  
しゃれこうべ:不慮の事故にあったりして、成仏できずにいる
  骨を使う。そして、聖水をいれてあげて、その魂を弔う。
  修行半ばに終えてしまった友たちと、一緒に修行をする。
  魂を少しでも高い方へ持っていくために。

つまり、一緒に修行をしている僧が志半ばにして亡くなると、
その僧のしゃれこうべを儀式の道具として用いることで、
修行を続けさせてあげるらしい。

セッションの後、マチ子さんが、
「へえ! そうだったんだ。雑誌にはそこまで書いてなかった
から驚いた」と言った。

そして、
「チベット時代の親友だったんだ・・・」と感慨深そうにしていた。

しゃれこうべと出会ったころ、マチ子さんは精神的にとても
つらい状況にあったのだという。
「だけど、しゃれこうべを見たり、手にとるだけで、すごい癒さ
れて、幸せな気持ちになれて、本当に心の支えだったの」と。

私:ふうん。ママ、すごいストーリーだねえ・・・。

ママ:ところがね、これで終わりではなかったの。

マチ子さんは、なぜしゃれこうべが欲しかったのか、理由が
わかって満足しているようだった。

だけど、ママには新たな疑問が湧いてきたのだ。

(しゃれこうべ自身は、自分のものではないって言ってたっけ。
なんで他人のしゃれこうべを借りてるんだろう?
全く関わりのないしゃれこうべが、マチ子さんの元へ来たり
するのかな?)って。

こんな風に、ママが疑問に思うこと自体、そもそも目に見えな
い存在の仕業だなんて、このときはちっとも気がつかなかった。

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