聖なる樹のヒプノセラピー物語      

魂の解放(83)

森にかこまれた湖。

空には満月。

湖に月がくっきりと映っている。

そして、小舟を漕いでいる若い男性。

湖


湖の真ん中で舟を止めると、

舟のへりから身を乗り出して、湖に映った月を見ている。

何やら月に向かってぶつぶつと語りかけている様子。

彼には病気の母親がいる。

お願いですから、どうか母の病気を治して下さいと
祈っているのだった。

この地方では、
満月の夜に湖に映る月に向かって願い事を唱えると叶う
という言い伝えがあるらしい・・・・。

彼は熱心に祈っている。

が、次の瞬間、

舟から身を乗り出していた彼はバランスを失って湖に落ちて
しまった・・・・。

病気の母親は、息子が夜中にそっと出て行くのを知っていた。

しかし、翌朝、目が覚めても息子は戻っていない。

来る日も来る日も、帰ってこない息子。

忽然と姿を消してしまった。

村では大騒ぎになり、皆がほうぼうを探すが見つからない。

その頃。

しんと静まり返った湖には、
誰も乗っていない小舟だけが、ひっそりと浮かんでいる。

やがて、母親は行方知れずとなった息子の身を案じたまま、
病気で亡くなってしまう。

ママ: あのね、エフちゃん、彼は舟から落ちるときね、
  「あっ!」って。

   (目の前に水面が迫ってきた)

  そして、顔から落ちたでしょ?
  湖は足が届かないほど深かったし。

私: それが今に影響してるの?

ママ: うん、たぶん。

でも、ママには、気になることがあった。

この過去世が出てきた理由は、もちろん、

「顔に水がかかるのが嫌」
「足の届かない水深はこわい」

という感情を解放する目的があったのだと思うけど、

ママ: もう一つ大事なことがあると思ったの。


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